濱田岳、オダギリジョー、本郷奏多 ヒロインの運命を左右する『カムカム』の“ユニーク男”
『カムカムエヴリバディ』は3代目ヒロイン・ひなた編に入り、18歳のひなた(川栄李奈)は条映太秦映画村で夏休みのアルバイトを経て、高校を卒業後に就職。早速制服を着てひなたが働いている様子が第79話で映し出された。進む道を見つけて頑張っている彼女の今後が楽しみだ。そして、そこには初代ヒロインの安子(上白石萌音)の兄・算太(濱田岳)の姿が!
算太といえば、安子と一緒に戦火で失った和菓子屋「たちばな」を再建しようとしていたのに、安子が必死に稼いだ資金を持ち逃げするという非道なことをして、安子をどん底に陥れたが、その後どうなったのか分からないままだ。その算太が再登場するようだが、果たしてどんなふうに描かれるのか?
安子は稔(松村北斗)という素晴らしい男性と結婚するも死別してしまった。そんな彼女が再出発しようと奮闘していたのを踏みにじった算太は、安子の運命を大きく変えてしまったと言える。算太は和菓子職人の修行を嫌がり、ダンサーになると言って家を出た。多額の借金をして、返さずに逃げ、父・金太(甲本雅裕)に勘当されてしまった算太。出征し、帰ってきてからは安子の嫁ぎ先の雉真家に居候するなど、とにかくダメダメな男だけれど、良く言えばユニーク。だが、もともと算太は、幼い頃から安子にとっては優しい兄で、仲の良い兄妹だったのに、あまりにも酷い裏切りに驚愕した。安子は「たちばな」を再建できず、最愛の娘・るいを手放すことになり、渡米してしまった。その後の安子の状況はいまだ描かれず、やきもきするばかりだが、ひなた編に算太が登場するということは、安子のことも何か分かるかもしれない。
2代目ヒロイン・るい(深津絵里)は、竹村クリーニング店で働いていた頃に客として現れた弁護士の卵・片桐(風間俊介)が運命の相手かと思われたが、映画館デートをしただけで関係は終わってしまった。おでこの傷を見られ、その時の片桐の反応に傷ついたるい。その後、片桐は一度だけ店を訪れたが、何も進展はなかった。片桐はいわゆる普通の勤め人といった男性だったが、るいの運命を左右したのは、“ユニーク・オブ・ユニーク”の錠一郎(オダギリジョー)。
るいにとっての第一印象は“宇宙人”だったし、何でも食べこぼすし、トランペッターだったが吹けなくなってからは、回転焼き屋「大月」を手伝うわけでもなく、家事をする様子も見せず、子供たちと遊んでくれること(だけ?)が救いの父親だ。それでも、いつでも妻・るいの味方だし、子煩悩の優しい面は長所だと言える錠一郎は、絵を描けば何とも言い難い“芸術性”を発揮。るいはそんなユニークすぎる錠一郎に、安子とは違って良い意味で大きく運命を動かされた。