城定秀夫監督により山本直樹の漫画『ビリーバーズ』実写映画化 「長年の夢でありました」

 山本直樹による漫画『ビリーバーズ』が城定秀夫監督により実写映画化、2022年夏にテアトル新宿ほかにて全国公開されることが決定した。

 『Blue』『レッド』などを代表作に持つ山本が、カルトの世界に切り込み、人間の欲望をあぶり出した問題作『ビリーバーズ』。過激な内容ゆえ実現不可能とも言われた本作の映像化に挑んだのは、今までに100作以上の映像作品を手がけてきた、『アルプススタンドのはしの方』『愛なのに』『女子高生に殺されたい』の城定。自ら本作の映画化を熱望した。

 とある孤島で生活をする2人の男と1人の女。男の1人は「オペレーター」、女は「副議長」、もう1人の男は「議長」と互いに呼び合い、揃いのTシャツを着ている。「ニコニコ人生センター」という宗教的な団体に所属している3人は、「孤島のプログラム」と呼ばれる無人島での共同生活を送り「安住の地」へと旅立つ日に思いを馳せていた。朝の瞑想、昨晩見た夢の報告、テレパシーの実験、といったメールで送られてくる不可解な指令を実行し、時折届けられる僅かな食料でギリギリの生活を送る。それらすべてが、性欲や過度な食欲に物欲といった俗世の汚れを浄化し「安住の地」へ出発するための修行なのだ。だが、飢えとの戦い、突如現れた外界からの侵入者、ほんの僅かなほころびは、徐々に互いの本能と欲望を暴き出してゆく。

 あわせて公開されたティザービジュアルでは、3人が着ている揃いのニコニコTシャツがメインに据えられている。

 原作者の山本は「僕の原作を城定監督がどう料理してくださったのか、楽しみです」、城定監督は「山本直樹漫画は自分のエロス表現の根源であり、『ビリーバーズ』の映画化は長年の夢でありました」とそれぞれ語っている。

コメント

山本直樹

僕の原作を城定監督がどう料理してくださったのか、楽しみです。
20年以上前に描いたマンガですが、カルトの問題も21世紀にはネット上の陰謀論などに形を変えて、今も古びてない話だと思います。
早く観たいです。

城定秀夫監督

山本直樹漫画は自分のエロス表現の根源であり、『ビリーバーズ』の映画化は長年の夢でありました。普段は受け仕事一辺倒の自分が自ら企画を提案し、一気に脚本を書きあげたのが四年前。あらゆる艱難辛苦を乗り越え、奇跡的なキャストを得て、この度ようやく実現させることができました。渾身の一作です!

■公開情報
『ビリーバーズ』
今夏、テアトル新宿ほか全国ロードショー
原作:山本直樹『ビリーバーズ』(小学館『ビッグスピリッツコミックス』刊)
監督・脚本:城定秀夫
制作プロダクション:レオーネ
配給:クロックワークス、SPOTTED PRODUCTIONS
(c)山本直樹・小学館/「ビリーバーズ」製作委員会
公式サイト:https://believers-movie2022.com/

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