磯村勇斗は“やんちゃ”なキャラクターがハマる? さらなる可能性を感じられる映画3選

 ここ数年、破竹の勢いの活躍を見せ、多くの観客を魅了している俳優・磯村勇斗。2021年は、これにさらに拍車をかける年であった。徳川家茂役を演じた『青天を衝け』(NHK総合)で大河ドラマに初出演して好演を刻み、舞台『泥人魚』ではアングラ演劇に初挑戦。『珈琲いかがでしょう』(テレビ東京系)の三平役や、『ヤクザと家族 The Family』に『東京リベンジャーズ』など、彼の演じる“やんちゃ”なキャラクターが「推し」となる方も多かったのではないだろうか。ここでは、彼の魅力とさらなる可能性を感じられる映画3本を紹介したい。

『恋は雨上がりのように』(2018年)

『恋は雨上がりのように』(c)2018映画「恋は雨上がりのように」製作委員会 (c)2014 眉月じゅん/小学館 公式サイト:http://koiame-movie.com/

 小松菜奈と大泉洋がダブル主演を務めた『恋は雨上がりのように』は、女子高生・橘あきらと、彼女がアルバイトをしているファミレスの店長の淡い恋模様を描いたもの。本作で磯村は、このメインの舞台となるファミレスで働く大学生・加瀬亮介に扮している。少々キザな物言いをする男だが、これを磯村は嫌味なく演じており、眉月じゅんによる原作と同様に魅力的なキャラクターに仕上げている。全10巻から成る物語が映画の尺に収められているため、出番は決して多くはない。しかし、“仮面ライダー俳優”としてその名を世に広め、朝ドラ『ひよっこ』(NHK総合)でお茶の間に笑顔をもたらした磯村が、現在のステージにたどりつく過程において重要な一作だと思う。

『今日から俺は!!劇場版』(2020年)

『今日から俺は!!劇場版』(c)西森博之/小学館 (c)2020「今日から俺は!!劇場版」製作委員会

 2018年に放送され人気を博した『今日から俺は!!』(日本テレビ系)の「劇場版」である本作は、コロナ禍での公開となったものの大ヒットを達成した作品とあって、すでに鑑賞している方も多いことだろう。賀来賢人を筆頭にドラマ版でお馴染みの面々がスクリーンに大集合。スケールアップした劇場版ではここに柳楽優弥らが加わり、若手世代による、まさに“全員主役級”の座組を作り上げている。磯村が演じる相良猛は、主人公・三橋(賀来賢人)らと死闘を繰り広げたドラマ版では冷酷非道な男だったが、この劇場版では男気を感じさせる人物として登場。相変わらず三橋らは“バカ全開”だが、対照的な相良たちは本作に“熱さ”を与えている。“ワル”や“やんちゃ”な役どころを得意とする磯村にとって、本作はそのイメージを見事に確立させた作品だろう。

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