全てを手に入れた主人公を襲う悪夢 ジャネール・モネイ主演『アンテベラム』予告編公開

 ジャネール・モネイ主演のパラドックス・スリラー『アンテベラム』の公開日が11月5日に決定し、あわせて予告編と場面写真が公開された。

 本作は、『ゲット・アウト』『アス』を世に送り出したプロデューサー、ショーン・マッキトリックが、『ムーンライト』『ドリーム』のモネイを主演に迎え、新たに放つパラドックス・スリラー。グラミー賞候補の常連シンガーでもあるモネイが、恐怖のパラドックスからの脱出を図るヴェロニカとエデンをひとりで演じ分けた。オリジナル脚本を手がけ監督も務めたのは、人種差別問題などに関する公共広告やドキュメンタリーを製作してきた新進気鋭の監督ユニット、ジェラルド・ブッシュとクリストファー・レンツ。共演には、『ウインド・リバー』のエリック・ラング、『ハンガー・ゲーム』シリーズのジェナ・マローン、『ベン・ハー』のジャック・ヒューストン、『ハーツ・ビート・ラウド たびだちのうた』のカーシー・クレモンズ、『プレシャス』のガボレイ・シディベらが名を連ねた。

 博士号を持つ社会学者で人気作家でもあるヴェロニカは、優しい夫、愛くるしい幼い娘との幸せな家庭を築き上げていた。ある日、ニューオーリンズでの講演会に招かれた彼女は、力強いスピーチで拍手喝采を浴びる。しかし、友人たちとのディナーを楽しんだ直後、ヴェロニカの輝きに満ちた日常は突然崩壊し、究極の矛盾をはらんだ悪夢へと反転する。一方、アメリカ南部のプランテーションで囚われの身となり、過酷な労働を強いられているエデンは、ある悲劇をきっかけに、奴隷仲間とともに脱走計画を実行するが……。

『アンテベラム』予告編

 公開された予告編は、モネイ演じる主人公ヴェロニカが慈しみの表情を浮かべながら過ごす夫・娘との幸せそうな時間や、講演会場で大勢の聴衆から拍手喝さいを浴びている様子から始まる。ヴェロニカがプライベートも仕事も充実した日々を過ごしていることが見て取れるが、長い廊下の向こう側に一人佇む不気味な少女のカットから雰囲気は一変。「お前の自由は我々のものだ」というセリフと同時にヴェロニカが何者かに襲われる。次の瞬間、映像は全く異なる舞台に切り替わる。緑溢れる綿花畑で虚ろな目をして立ち尽くす女性エデン。無気力に空を見上げる黒人女性の様子や、汚れた衣服で鎖に繋がれたまま歩かされる黒人女性たち、そして綿花を燃やす黒人男性の様子から、プランテーションで労働を強いられる囚われの身に黒人たちがおかれている状況だと推測できる。そして、最後の気力を振り絞るような様子でエデンがこぼす「今夜ここを出ていく(We go, tonight……)」というセリフをきっかけに、バイオレンスな描写やヴェロニカの日常の様子、意味深なカットなどがサブリミナル的に交錯し、最後は馬で駆けながら咆哮するエデンの鬼気迫る表情で締めくくられている。

 また、本編から場面写真6点も新たに公開。薄笑いを浮かべながる白人男性(ジャック・ヒューストン)に詰め寄られる黒人女性ジュリア(カーシー・クレモンズ)の姿や、怯えた表情で周辺の様子を伺う黒人男性とエデンの様子が切り取られている。

■公開情報
『アンテベラム』
11月5日(金)全国ロードショー
※TOHOシネマズシャンテのみ11月7日(日)より公開
脚本・監督:ジェラルド・ブッシュ、クリストファー・レンツ
出演:ジャネール・モネイ、エリック・ラング、ジェナ・マローン、ジャック・ヒューストン、カーシー・クレモンズ、ガボレイ・シディベ
配給:キノフィルムズ
提供:木下グループ
原題:Antebellum/2020年/アメリカ/英語/106分/カラー/スコープ/5.1ch/日本語字幕:大西公子
(c)2020 Lions Gate Entertainment Inc. All Rights Reserved.
公式サイト:antebellum-movie.jp
公式Twitter:@antebellum_jp

 

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