『着飾る恋』4人の人間関係が一気に動き出す 川口春奈と中村アンの新たな友情

 きつく言い過ぎてしまった後悔。もっといい言い方があったかもしれないという落ち込み。壁やドアを隔てず、同じ時間、同じ空間を共有しているから、その全てが筒抜けだ。しかし、だからこそお互いにどうにかしたいと思う気持ちも強くなる。また、駿のおかげでデジタルデトックスをした真柴にとって、スマホ画面を見つめる時間が減ることで、より目の前の人の感情に向き合うことができたのだろう。

 2人の仲直りを、そっと見つめる駿と陽人の眼差しも温かい。ぶつかり合うことは、その当事者だけでなく、周囲にいる人たちもその空気を共有することになる。それは面倒なことだが、これからも仲良くしていきたいと願うコミュニティであれば、きっと見守り甲斐のあるもの。そのスタンスは、どこか後輩の仕事ぶりを「信じて任せる」スタンスとリンクしているようにも思う。

 私たちは、それぞれが自分の世界を持ち、誰もが自ら正しいと思った道を突き進んでいる。でも、時にはその気持ちがブレそうになることも。狙った賞に届かなかったり、組織に認められなかったり、そして「いいね」の数が増えなかったり……。だが、そうした評価は、結局のところ、より良くしていくためのヒントにはなっても、自分が表現したい本質を曲げるものにはならなかったりする。

 誰かに認められなくても、突き進む理由が確かにあるのだ。それこそが、自分にとって大事なもの。それは自分の心を満たしてくれる水のようでもあり、スカッと気持ちを晴れやかにしてくれる空のようでもあり、生きていることを実感させてくれる新鮮な空気のような何か。それに気づくために、人は休みを取るのだ。

 簡単につながることができる常にオンになりがちな日々に、たまには完全なるオフを。きっと、そのスマホを置いた手にこそ、その何かが入ってくる。もしそれが誰かの手であれば、これほど胸が弾むことはない。

■放送情報
火曜ドラマ『着飾る恋には理由があって』
TBS系にて、毎週火曜22:00~22:57放送
出演:川口春奈、横浜流星、 飯尾和樹、山下美月(乃木坂46)、 高橋文哉、赤ペン瀧川、丸山隆平、中村アン、向井理、夏川結衣
脚本:金子ありさ
プロデュース:新井順子
演出:塚原あゆ子
編成:松本友香、川島優子
製作:TBSスパークル、TBS
(c)TBS
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