山崎紘菜、ハリウッドデビューで実感した“可能性”の大きさ 「またひとつ志が高くなった」

「自分に対する可能性を信じてあげられるようになった」

ーートニー・ジャーとの共演はいかがでしたか?

山崎:私はトニーと一緒にアクションをするシーンが多かったので、トニーの身体能力を生で見ることができたのは大きかったです。「絶対無理でしょ!」と思うような体勢から飛び降りたりとか、「そんなこと普通の人間じゃできないよ!」と思うことを簡単にやってのけてしまうんです。毎日撮影がある中でも、ホテルで自らトレーニングしていて、すごくストイックだなと。あのアクションの技術は日々の鍛錬から生まれているものなんだなと実感しました。

ーーあまり共演シーンはありませんでしたが、ミラ・ジョヴォヴィッチとも交流はあったんですか?

山崎:ミラはすごく日本が好きで、「この日本のレストラン知ってる? 今度行きたいんだけど」というような日本の話をしてくれました。あと、休憩中にみんなでミニゲームをして遊んだり、誰かが歌い出してみんなが踊るという謎の時間もあったりして(笑)、とにかく楽しい時間を一緒に過ごさせていただきました。

ーーすごく楽しそうな撮影の雰囲気が伝わってきます。今回山崎さんが演じられたのは、ゲームにも出てくる“受付嬢”です。

山崎:受付嬢は初期の頃からゲームに出てくる、ファンが多いキャラクターということもあり、実写版でもすごく期待がかかっているキャラクターだと思います。なので、どう受け入れていただけるか、私自身ちょっと不安で怖いところもあったのですが、ビジュアルや映像を見てくださった原作ファンの方から好意的な意見をいただけているので、うれしいです。

ーー演じる上で監督から何かリクエストはあったんですか?

山崎:「ゲームに忠実で、ゲームから飛び出してきたかのようなキャラクターにしたい」とおっしゃっていたので、声や動きは実際にゲームをプレイしながら参考にしました。

ーー完成した作品を観て、ハリウッド映画の中にいるご自身の姿は、山崎さんの目にはどう映りましたか?

山崎:いろんな方から「ハリウッド女優じゃん!」と声をかけていただけるんですけど、自分としてはあまり実感がないというか……。「あ、ほんとだ!」「自分がいる!」みたいな(笑)。すごいところに身を置かせていただいていたんだなと、今さら実感しています。撮影時はとにかく必死で周りが見えていなかったというか、その場に慣れることに必死で、しかも一度現場に入ってしまうと、逆にそれが日常になってしまった部分もあって。でも、いま思い返すと、本当に贅沢な時間を過ごさせていただいたんだなと思います。

ーー“自分だけど自分ではない”ような感覚というか……。

山崎:そうですね。ポスターに自分の名前が載っていたり、エンドロールに自分の名前がアルファベットで出てきたりするのを見て、よくよく考えたらこれはすごいことだなと。本当に、自分のことだけど自分ではないような、不思議な感覚です。

ーー今回の映画『モンスターハンター』での経験によって、何か今後のビジョンに変化は生じましたか?

山崎:いままでも決して志は低くなかったと思うんですが、目標だったり、なりたい理想の自分みたいなものが、より高くなりました。もっとチャレンジできると思うし、もっと努力して頑張れば、どこにでも道は開けるし、可能性は広がっていくんだなと、今回の経験を通して思いました。自分の手の届くところではない、一生無縁の世界だと思っていたハリウッド映画に、いろんな縁が繋がって出演することができたので、自分にとってかけがえのない財産になりましたし、この経験を絶対に無駄にしたくはないと思っています。またひとつ志が高くなったというか、自分に対する可能性を信じてあげられるようになりました。

ーーこの先、さらなるチャンスがあるかもしれないですね。

山崎:どんなところにチャンスがあるのか、本当に分からないなと今回思いました。もしまたそういうチャンスが来たときに、言葉ができなくてダメだったとか、お芝居を見てもらう前の段階でチャンスを逃してしまうのはすごくもったいないことなので、言葉もそうですし、アクションもトニーのように日々鍛錬するなど、そういう基本的なことは怠らないようにしないといけないなと。次来るチャンスに万全な状態で挑めるようにはしておきたいなと思っています。今回、世界のトップクラスの方々の仕事ぶりを直接目にすることができたのは、私にとってもすごく大きな経験でした。今後、もし自分に対して甘くなってしまうときがあったら、世界で活躍している彼らの姿を見て、またいつか出会えるように、自分をもう一段階磨くスイッチになればいいなと思います。

■公開情報
映画『モンスターハンター』
全国公開中
監督・脚本:ポール・W・S・アンダーソン
出演:ミラ・ジョヴォヴィッチ、トニー・ジャー、ティップ・“T.I.”・ハリス、ミーガン・グッド、ディエゴ・ボネータ、山崎紘菜、ロン・パールマン
原作:『モンスターハンター』(カプコン)
製作:コンスタンティン・フィルム、テンセント・ピクチャーズ、東宝
配給:東宝=東和ピクチャーズ共同配給
(c)CONSTANTIN FILM Produktion Services GmbH
公式サイト:monsterhunter-movie.jp

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