児童への性的搾取の実態が 警察をも動かした記録映画『SNS-少女たちの10日間-』予告編

 4月23日より公開となる映画『SNS -少女たちの10日間-』の日本版予告編が公開された。

 巨大な撮影スタジオに作られた3つの子供部屋。幼い顔立ちの18歳以上の3名の女優が“12歳・女子”という設定の下、部屋に設置されたPCを使いSNSで“友達募集”をしたところ、なんと2458名もの成人男性がコンタクトを取り卑劣な誘いを仕掛けてきた。精神科医、性科学者、弁護士や警備員など専門家の万全なバックアップやアフターケアを用意しながら撮影を続けること10日間。撮影されているとは気付かず、成人男性らの未成年に対する容赦ない欲望の行動は徐々にエスカレート。児童への性的搾取者が徐々に尻尾を出し始めるのだった。

 現代の子どもたちが直面する危険をありのまま映し出した本作は、本国チェコでドキュメンタリーとしては異例の大ヒットを記録。児童への性的搾取の実態を捉えた映像としてチェコ警察から刑事手続きのための映像が要求されるなど、実際の犯罪の証拠として警察を動かした。監督を務めたのは、チェコで活躍するドキュメンタリー作家のヴィート・クルサークとバーラ・ハルポヴァー。

映画『SNS-少女たちの10日間-』予告編

 公開された予告編は、幼い顔の女優のオーディション場面から始まる。そして決まった3人の彼女たちと番組製作陣が緻密なセット作りを行い実験を開始するも、早速集まってきた“実在する”12歳の少女に興味を持つ成人男性たち。そのフェイスタイムの様子に女優らは戦々恐々とし始める。

 また、『コンセント』『スカートの中の秘密の生活』『逆さに吊るされた男』などで知られる作家・田口ランディからのコメントも到着した。

コメント

田口ランディ(作家)

ネットという繋がりっ放しの世界で何が起きているか。ある一面の事実がここに浮き彫りになりました。この映画をご覧になった方々とネット社会を生きていく上で必要なリテラシーを共に作っていけたらと願います。

■公開情報
『SNS -少女たちの10日間-』
4月23日(金)より、ヒューマントラストシネマ渋谷、新宿武蔵野館、池袋シネマロサほかにて劇場公開
監督:バーラ・ハルポヴァー、ヴィート・クルサーク
原案:ヴィート・クルサーク
出演:テレザ・チェジュカー、アネジュカ・ピタルトヴァー、サビナ・ドロウハー
配給:ハーク
配給協力:EACH TIME
2020年/チェコ/チェコ語/5.1ch/ビスタサイズ/原題:V siti/104分/字幕翻訳:小山 美穂/字幕監修:牧野ズザナ/R-15
(c)2020 Hypermarket Film, Czech Television, Peter Kerekes, Radio and Television of Slovakia, Helium Film All Rights Reserved.
公式サイト:www.hark3.com/sns-10days

関連記事