『4つの不思議なストーリー』土屋太鳳、中川大志、松坂桃李ら最旬キャストが贈る物語の見どころを紹介

 『冬の奇跡』では、土屋が弁当屋で働きながら料理人を目指す望月加奈子を演じる。加奈子は2年前に母の幸恵(石野真子)を事故で亡くし、弟の智也(松尾潤)と2人暮らしをしている。夢を諦めかけていた加奈子の周りで不思議な出来事が起きる。土屋が「『クリスマスキャロル』のような雰囲気を感じる」と話す、余白を残した物語の空気に浸ってほしい。

 「怖い話が正直苦手」という中川が演じるのは大学生の武藤晴人。晴人は巨大な狸の置物と出会う。『最後の買物』は晴人と狸の物語だ。視聴した感想としては、とにかく「狸がでかい!」ということ。どのくらい大きいかは実際に確認していただくとして、この狸の大きさもストーリーの鍵を握っている。中川が見せる迫真の演技にも注目だ。

 怖さ控えめの『4つの不思議なストーリー』で、もっとも恐怖度が高いのが『夕暮れの迷子』だろう。ストーリーはいたってシンプル。葵演じる森山莉子は、迷子の女の子(金子莉彩)を交番に連れて行こうとするが……。美しい夕暮れの風景がトワイライトゾーンに変わる怪異にささやかな救いを見出す佳編だ。

 トリを飾るのは柳楽主演の『不思議なお守り』。柳楽といえば、是枝裕和監督作『誰も知らない』でカンヌ国際映画祭の最優秀主演男優賞を受賞して以来、『アオイホノオ』(テレビ東京ほか)や映画『ディストラクション・ベイビーズ』で大きなインパクトを残すなど、何かしてくれそうな予感を漂わせる唯一無二の俳優だ。平凡なサラリーマンの田島凌介(柳楽優弥)が手渡されたお守り。持つものに幸運をもたらすそのお守りには秘密があった。緊迫した空気の中にもコミカルさをにじませる柳楽の演技から目が離せない。

 エピソードの合間には松坂や高畑による語りもあり、どこを取っても楽しめる『4つの不思議なストーリー』。どれも最後にはじんわり温まるような余韻を残して終わる。宝くじや競馬に夢を託す人も多い年末。最旬キャストが織りなす不思議な世界を楽しみながら、例年以上に多事多忙な1年を振り返って、ほっと息をついてみるのもいいかもしれない。

■石河コウヘイ
エンタメライター、「じっちゃんの名にかけて」。東京辺境で音楽やドラマについての文章を書いています。ブログTwitter

■番組情報
土曜プレミアム『4つの不思議なストーリー~超常ミステリードラマSP』
フジテレビ系にて、12月26日(土)21:15~23:25放送
※スポーツ中継により、時間繰り下げの場合あり
出演:松坂桃李、高畑充希、柳楽優弥、土屋太鳳、中川大志、葵わかな
企画:後藤博幸
プロデュース:古郡真也(FILM)
演出:森脇智延、下畠優太
脚本:酒巻浩史、穂科エミ、中村允俊
制作・著作:フジテレビ第一制作室
(c)フジテレビ
公式サイト:https://www.fujitv.co.jp/yottunohushigi

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