松下洸平が一石を投じた、性愛を超えた結びつき 『#リモラブ』描く恋愛と心の距離
恋愛作品において、一線を越える場面を描くことは重要視される。それは時に、お互いの愛の深さを表現するものであり、時には気持ちのすれ違いを描いていることもあり、さらには望まないかたちで一線を超えてしまう描写もあるだろう。そんな中、『#リモラブ』では青林が「男の人みんながみんな、濃厚接触することがゴールだと思ってるとしたら、そんなことないですよ。少なくとも僕は手を繋いで寝るだけでメッチャ幸せだったりする」と“身体の関係にこだわること”に一石を投じた。
青林にとって、恋愛をする上で重視するのは心の距離だ。SNSを卒業するために送ったメッセージにも、隣に並んでイルミネーションを綺麗だねと言いたい、一緒に並んで美味しいものを食べたい、富士山もインドのヘンテコ動画も一緒に並んでみたい……と溢れるほどの思いで、美々をもっと知りたい、理解したいと伝えていたのだ。
“受け止め男子”の青林は、美々のことをしっかりと知って、全てを受け止めてくれる優しさこそが魅力なのだろう。時にその真っ直ぐさが相手に伝わらず、美々を混乱させたり悩ませてしまうが、それでも2人は徐々に心を通じ合わせてきた。クライマックスで手を握り合うシーンでは、正に性愛を超えた結びつきとして、改めて愛の本質に触れることの重要性が感じられた。私たちはそこで、刺激的なシーンだけがときめきをもたらすものではないことに気づかせられる。
相手の気持ちを尊重しながら、ゆっくりとお互いの距離を縮め、愛を深め合う尊さを『#リモラブ』は教えてくれる。
※高橋優斗の「高」ははしごだかが正式表記。
■Nana Numoto
日本大学芸術学部映画学科卒。映画・ファッション系ライター。映像の美術等も手がける。批評同人誌『ヱクリヲ』などに寄稿。Twitter
■放送情報
『#リモラブ 〜普通の恋は邪道〜』
日本テレビ系にて、毎週水曜22:00〜23:00放送
出演:波瑠、松下洸平、間宮祥太朗、川栄李奈、高橋優斗(HiHi Jets/ジャニーズJr.)、福地桃子、渡辺大、江口のりこ、及川光博
脚本:水橋文美江
演出:中島悟、丸谷俊平
プロデューサー:櫨山裕子、秋元孝之
チーフプロデューサー:西憲彦
制作協力:オフィスクレッシェンド
製作著作:日本テレビ
(c)日本テレビ
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