全米で一時公開中止になった“人間狩り”が題材の問題作 『ザ・ハント』10月30日公開決定

 ジェイソン・ブラムが製作を務める映画『The Hunt(原題)』が、『ザ・ハント』の邦題で10月30日に公開されることが決定し、ポスタービジュアルと予告編が公開された。

 本作は、富裕層が娯楽として人間狩りを行うというその過激で残忍な描写も含め、政治的陰謀論のはびこるアメリカ社会への痛烈な風刺から全米で物議を醸し、一度は公開中止に追い込まれたサバイバル・アクション。

 現代のアメリカを二極化する“上流階級VS庶民階級”や、蔓延るWeb上の陰謀論に着想を得たとされ、さらに昨今、日本でも問題となっているSNS上でのヘイト発言などを“人間狩り”に置き換えて過激に風刺。残酷な描写やその内容から、当時の全米の銃乱射事件もきっかけとなり、トランプ大統領が作品名こそ挙げなかったもののTwitterで批判するなど物議を醸し、ユニバーサル・ピクチャーズは公開を一旦白紙にした。日本でもその結果2020年2月26日の公開を中止にした経緯があったが、改めて公開される運びとなった。

 狩られる側として恐怖に突き落とされる“庶民階級”を『GLOW:ゴージャス・レディ・オブ・レスリング』のベティ・ギルピンが演じるほか、『ミリオンダラー・ベイビー』のヒラリー・スワンク、『パロアルト・ストーリー』のエマ・ロバーツらが出演。『ゲット・アウト』や『パージ』シリーズを手がける、ブラムハウス・プロダクションズを牽引するジェイソン・ブラムが製作を務め、『コンプライアンス 服従の心理』『死の谷間』のクレイグ・ゾベルが監督を務めた。

 公開されたポスタービジュアルには、豚の横顔の下に「これは“人間狩り”アクションです。」の注意書きが配置。一見ポップな印象を与えるが、背景には「国の2極化を煽る」「不適切」「病的な殺人ファンタジー」など全米の有力メディアのコメントが並んでいる。

映画『ザ・ハント』予告編

 あわせて公開された予告編は、本ポスターにも登場する“豚”と共に「全米が封印した今年最大の問題作」とセンセーショナルなキャッチコピーが登場。プライベートジェットで乗客たちが優雅に過ごしていると、突然、「目覚めた」巨漢の男が不気味に現れ、機内はパニックに陥る。すると「一緒に始末して」とスマートにパニックを制した一人の女性の後ろ姿が。次のシーンでは、森で口を拘束具で締められた複数の男女が次々と覚醒し、草原の中の大きな木箱に集まっていく。中に入っていたのは、機関銃、ナイフ、刀、拳銃などの殺傷能力を持つ武器の数々。状況が理解できないまま、容赦なく襲撃が始まる。

■公開情報
『ザ・ハント』
10月30日(金)TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー
監督:クレイグ・ゾベル
製作:ジェイソン・ブラム
脚本:ニック・キューズ、デイモン・リンデロフ
出演:ヒラリー・スワンク、ベティ・ギルピン、エマ・ロバーツほか
配給:東宝東和
(c)2020 UNIVERSAL STUDIOS All Rights Reserved.
公式サイト:https://www.universalpictures.jp/micro/the-hunt
公式Twitter:@the_hunt_jp

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