『SUITS』織田裕二は窮地をどう切り抜ける? HiHi Jets 高橋優斗も月9初進出で活躍!

 まず、数年前に甲斐(織田裕二)が勝訴をもぎ取った“コースタル訴訟”について整理しておこう。コースタル・モーターズ社の自動車で事故が起き運転手が死亡。遺族は自動車の欠陥を疑うが、コースタル側の代理人であった甲斐がそれを否定する主張を通したのである。しかしその裁判で、被害者と遺族を侮辱する発言をしてしまった甲斐。ここにきて(先週のエピソードで)自動車に欠陥があったことを示すメモが見つかり、被害者遺族はコースタルと和解するものの、甲斐に対しては徹底的に追及する構えを見せ、隠蔽を疑われた甲斐は、メモの存在を知らなかったと主張。当時の資料を調べ直していた玉井(中村アン)は、まったく同じメモを受け取っていたことに気が付いてしまう。

 8月10日に放送されたフジテレビ系列月9ドラマ『SUITS/スーツ2』第5話は、先週の第4話からの続きが描かれる。甲斐が窮地に陥ったことで、ファームを守るためにと協力を申し出てきた上杉(吉田鋼太郎)は、優秀な弁護士である副島(清水ミチコ)に代理人を依頼。和解交渉を進めようとする副島と甲斐は衝突することに。そんななか、例のメモを見つけたことを甲斐に報告できずに悩んでいた玉井は、メモをシュレッダーにかけようとするも大輔(中島裕翔)に気付かれてしまう。そして副島からの追及に怯んだ末、ついにそれを破棄してしまうのである。

 結論から言えば、玉井がファームから追放されるようにして解雇を言い渡されるラストを迎えた今回のエピソード。しかしながら、この一件はそれだけで片付きそうにもない。被害者遺族から和解条件として提示されたのは「和解金5億円」と「甲斐の弁護士資格の剥奪」。すでに劇中で描かれた“模擬裁判”のシーンにもたどり着いていないことからも、まだまだこの件はじっくりと描かれていくのであろう。幸村(鈴木保奈美)の“番犬”である甲斐の窮地で、上杉がどのように動くのか、また愛猫の死で消沈する蟹江(小手伸也)がどちら側につくのかなど、ファーム内の人々の動きも目が離せない部分といえよう。

 ドラマ全体のメインエピソードとなる事件と同時進行で、大輔が1話完結の案件を担当していくのがこのシーズン2の形式でもある。今回は16歳の天才テニス少年・高山雄哉(高橋優斗)が、プロ入りを反対する父親と法的に縁を切りたいと依頼するというものだ。父親から虐待を受けていると語る雄哉の表情から何かを感じ取った大輔。顛末としてはプロモーターの星川(田中要次)が雄哉を唆してプロ入りを押し進めようとしたことだとわかるわけだが、虐待の証拠となる“メモの存在”であったり、裁判に進む際に大輔が諭す“裁判所で証言することの意味”と言う言葉。このサイドエピソードとなる案件も、甲斐の一件とひそかに連動しているというわけだ。

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