石原さとみの患者役・穂志もえかはミスiD出身の注目女優 『アンサング・シンデレラ』ゲストが活躍

 そんな心春を演じたのは、ミスiD2016でグランプリを獲得した穂志もえかである。連続ドラマでは『デザイナー 渋井直人の休日』(テレビ東京系)や『ラジエーションハウス』(フジテレビ系)などにもゲスト出演し、コツコツとキャリアを重ねている。映画では『少女邂逅』(2018年)で主演を務め、2021年春に公開予定の今泉力哉監督作品『街の上で』にはヒロインの1人として出演している。

 穂志は驚異の透明感と吸い込まれそうになるほど魅力的な瞳で、入院中の苦悩を抱えつつも明るく振る舞う心春を熱演した。ポロポロと溢れる涙や、みどりに向ける憧憬と信頼の入り混じった眼差しは『アンサング・シンデレラ』の世界観に視聴者を没入させる。

 実は、穂志は幼少期からバレエを習っており、心春の外出時に穂志が見せた細やかな所作には、この特技が大いに生かされていた。ミスiD2016の受賞時には審査員の根本宗子に「『演技が楽しくなくなった』と彼女は言ってました。んー…でも保紫さんには演技して生きていくしかないと思うよ? と私は思いました。無責任なことは言えないけど、私はそう思いました」(引用:ミスiD)と言わしめるほどであり、穂志の芝居には当時から秘めたる輝きがあったことが伺える。第7話ではその実力を遺憾なく発揮し、心春の心情を表現して、作品に彩りを与えることとなった。

 今週はラストで見せた瀬野の腹部への違和感も気がかりだ。予告では体調が思わしくない様子が描かれており、次週での瀬野の病状が心配である。

■Nana Numoto
日本大学芸術学部映画学科卒。映画・ファッション系ライター。映像の美術等も手がける。批評同人誌『ヱクリヲ』などに寄稿。Twitter

■放送情報
木曜劇場『アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋』
フジテレビ系にて、毎週木曜22:00~22:54放送
出演:石原さとみ、西野七瀬、成田凌、桜井ユキ、井之脇海、金澤美穂、真矢ミキ、迫田孝也、池田鉄洋、でんでん、田中圭
原作:『アンサングシンデレラ 病院薬剤師 葵みどり』荒井ママレ/医療原案:富野浩充(『月刊コミックゼノン』連載/コアミックス)
脚本:黒岩勉
プロデュース:野田悠介
演出:田中亮
制作・著作:フジテレビ第一制作室
(c)フジテレビ
公式サイト:https://www.fujitv.co.jp/unsung/
公式Twitter:@unsung2020

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