ペドロ・コスタ監督最新作『ヴィタリナ』ポスタービジュアル公開 黒沢清からの絶賛コメントも

 ペドロ・コスタ監督最新作『ヴィタリナ』が9月上旬に公開されることが決まり、あわせてポスタービジュアルが公開された。

 本作は、2019年ロカルノ国際映画祭で金豹賞(グランプリ)と最優秀女優賞をダブル受賞したコスタ監督最新作。コスタ監督の前作『ホース・マネー』に登場したキャラクターを主人公とし、夫を失った妻・ヴィタリナの視点から移民労働者たちの生活を描く。ほとんどの場面が夜に設定され、メロドラマ、フィルム・ノワール、ホラーなど様々なジャンルが混在する一作になっている。コスタ作品の“顔”とも言うべきヴェントゥーラも、ヴィタリナの夫を埋葬した司祭の役で登場する。

 ポルトガルに出稼ぎに行った夫がいつか自分を呼び寄せてくれると信じて待ち続けていたヴィタリナは、カーボ・ヴェルデからリスボンにやってくる。だが、夫は数日前に亡くなり、既に埋葬されていた。ヴィタリナは亡き夫の痕跡を探すかのように、移民労働者たちが暮らしている地区にとどまる。

 公開されたポスタービジュアルでは、ヴィタリナの姿が花とともに切り取られており、「わたしは、ずっとここであなたを待っている」というコピーが添えられている。

 また、黒沢清監督から「目もくらむ陰影と、完璧な構図に配置された俳優たち、そして静寂の中から響いてくる声の陶酔。これは創世期の映画が夢見た、もうひとつの完璧な形式だ。映画はこのような方向に発展していくこともできたのだ」と絶賛のコメントが寄せられている。

■公開情報
『ヴィタリナ』
9月上旬〜ユーロスペースにてロードショー、全国順次公開
監督:ペドロ・コスタ
出演:ヴィタリナ・ヴァレラ、ヴェントゥーラ、マヌエル・タヴァレス・アルメイダ、フランシスコ・ブリト、マリナ・アルヴェス・ドミンゲス、ニルサ・フォルテス
配給:シネマトリックス
ポルトガル/2019年/ポルトガル語・クレオール語/DCP/130分/原題:Vitalina Varela
公式サイト:www.cinematrix.jp/vitalina/

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