岩波ホール、6月13日より営業再開へ 『オレンジと太陽』『パプーシャの黒い瞳』など過去作上映

 新型コロナウイルス感染拡大によって2月下旬より休館が続いていた岩波ホールが、6月13日からの営業再開を発表。あわせて、過去のヒット作を10週にわたって連続上映する「岩波ホールセレクション」の開催が決定した。

 岩波ホールは、東京は神保町にある映画館。新型コロナウイルス感染拡大によって2月下旬より休館を続けていた。当面の間、定員220席のところ60席を満席とし、感染防止対策を十分に行い、安心して鑑賞ができるよう営業するという。「岩波ホールセレクション」の第1弾では、配給会社ムヴィオラの2作品『オレンジと太陽』『パプーシャの黒い瞳』を上映する。

 6月13日から上映される『オレンジと太陽』は、名匠ケン・ローチを父に持つジム・ローチのデビュー作。エミリー・ワトソンと『ロード・オブ・ザ・リング』のヒューゴ・ウィーヴィング、デイヴィッド・ウェナムが共演を果たした本作では、英国政府が19世紀から1970年に渡って、施設の子供たちを勝手に海外に送っていた “児童移民”の事実を暴いた実在の女性を描く。

 6月20日から上映される『パプーシャの黒い瞳』は、名匠クシシュトフ・クラウゼの遺作。ジプシー女性として初めて「詩人」と呼ばれた実在の女性・パプーシャの姿を主人公に、モノクロで第二次世界大戦下のポーランドのジプシーの世界を描く。

 「岩波ホールセレクション」の今後の上映作品は順次発表される。なお、2月中旬に上映中止となった『巡礼の約束』は、2021年3月13日から4月2日にアンコール上映される。

■公開情報
「岩波ホールセレクション」
6月13日(土)より岩波ホールにて連続上映

『オレンジと太陽』
6月13日(土)〜6月19日(金)岩波ホールにて上映
監督:ジム・ローチ
脚本:ロナ・マンロ
製作:カミーラ・ブレイ 
出演:エミリー・ワトソン、デイヴィッド・ウェナム、ヒューゴ・ウィーヴィング 
原作:マーガレット・ハンフリーズ『著からのゆりかごー大英帝国の迷い子たち』(日本図書刊行会刊)
配給:ムヴィオラ
2010年/イギリス・オーストラリア/106分/カラー/Dolby digital/1:2.35/字幕:齋藤敦子
(c)Sixteen Midlands (Oranges) Limited/See-Saw (Oranges) Pty Ltd/Screen Australia/Screen NSW/South Australian Film Corporation 2010

『パプーシャの黒い瞳』
6月20日(土)〜6月26日(金)岩波ホールにて上映
監督・脚本:ヨアンナ・コス=クラウゼ、クシシュトフ・クラウゼ
出演:ヨヴィタ・ブドニク、ズビグニェフ・ヴァレリシ、アントニ・パヴリツキ
撮影:クシシュトフ・プタク、ヴォイチェフ・スタロン
音楽:ヤン・カンティ・パヴルシキェヴィチ
原題:Papusza/ポーランド映画/2013年/ロマニ語&ポーランド語/モノクロ/1:1.85/5.1ch/131分/DCP/字幕翻訳:松岡葉子/字幕協力:水谷驍、武井摩利
(c)ARGOMEDIA Sp. z o.o. TVP S.A. CANAL+ Studio Filmowe KADR 2013

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