大島優子、石井裕也監督作『生きちゃった』出演 「役に“裸”で向き合うことの大切さを学びました」

 今秋公開予定の石井裕也監督最新作『生きちゃった』に大島優子が出演することが発表された。 

 本作は、『舟を編む』『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』『町田くんの世界』などを手がけてきた、石井監督オリジナル脚本による最新作。『町田くんの世界』に続いての石井組となる仲野太賀が主演を務め、『葛城事件』『愛がなんだ』の若葉竜也が共演に名を連ねる。

 山田厚久(仲野太賀)と武田(若葉竜也)は幼なじみ。厚久は結婚しており、5歳の娘がいる。平凡だがそれなりの生活。だがある日、厚久が会社を早退して家に帰ると、妻が見知らぬ男と情事に耽っていた。あまりにも急なことで、厚久は怒ることもできなければ悲しむこともできない。感情に蓋をすることしかできなかった。その日を境に厚久と妻、武田の関係は歪んでいき、物語は予期せぬ展開へと向かっていく。

 大島が演じるのは、本作で厚久と武田の幼なじみで、厚久の妻である奈津美。子役時代にも多くの作品に出演した大島の近年の主な出演作としては、『闇金ウシジマくん』(2012年)、『ロマンス』(2015年)、『疾風ロンド』(2016年)などがあり、石井組への参加は今回が初となる。

 また本作は、『All the Things We Never Said』という英語タイトルで、中国及び香港、台湾、マカオなど、世界各国の劇場でも公開される予定だ。

コメント

大島優子

この作品を通じて、役に“裸”で向き合うことの大切さを学びました。素直に表現したり、素直に受け止めるということ。とてもシンプルなことでありながら、一番大変なんですけど、自分自身から湧き出たものを自分で信じること、そしてそれらを自分でキャッチして、それを表にきちんと出すということを徹底しました。
撮影現場では、常に苦労はありましたけど、石井監督との信頼関係もありましたし、撮影中、その信頼という名の橋は崩れることは無かったから、監督と繋がりながら剥き出しであり続けるという、私にとって初めての挑戦でした。

石井裕也監督

きっと多くの役者が避けるであろう重く苦しい役なのに、大島優子さんはあっさりオファーを受けてくれました。しかも、真っ向から全力で挑んでくれました。本当に尊敬します。ある重要なシーンの本番中、突然大島さんにスイッチが入って、その芝居があまりにも凄くて、ひっくり返るほど驚きました。大島さんを見ていて、ゾッとしてきて、演技なのか狂っているのか分からなくなって怖くなりました。こんなのは監督人生で初めての経験でした。きっと大島優子さんがずっと抱えていたものが爆発したんだと思います。その時、大島さんの何かが決定的に変わったと確信しました。

■公開情報
『生きちゃった』
2020年秋全国公開
脚本・監督・プロデューサー:石井裕也
出演:仲野太賀、若葉竜也、大島優子ほか
Presented by Heaven Pictures Hong Kong
Co-produced by The Hong Kong International Film Festival Society
Presented by LUO FANG  Producer YANG JIN   Project Director JACOB WONG  Executive Producer JING LEE
共同プロデューサー:永井拓郎、北島直明(日本テレビ)
ラインプロデューサー:榊田茂樹
配給:フィルムランド
制作:RIKIプロジェクト、ビッグアーチ
R-15
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