『薄氷の殺人』ディアオ・イーナン5年ぶりの新作 『鵞鳥湖の夜』5月29日公開決定

 『薄氷の殺人』のディアオ・イーナン5年ぶりの新作『The Wild Goose Lake(英題)』が、『鵞鳥湖(がちょうこ)の夜』の邦題で、5月29日より新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町&渋谷ほかにて全国公開されることが決まった。

 本作は、『薄氷の殺人』で第64回ベルリン国際映画祭金熊賞と銀熊賞(男優賞)をW受賞した中国の気鋭監督イーナンの最新作となるノワール・サスペンス。

 2012年、中国南部。再開発から取り残された鵞鳥湖の周辺地域は、ギャングたちの縄張り争いが激化していた。刑務所を出所して古巣のバイク窃盗団に舞い戻った裏社会の男チョウは、対立する猫目・猫耳兄弟たちとの揉め事に巻き込まれ、逃走中に誤って警官を射殺してしまう。たちまち全国に指名手配され、警察の包囲網に追いつめられたチョウは、自らに懸けられた報奨金30万元を妻と幼い息子に残そうと画策する。そんなチョウの前に現れたのは、妻の代理としてやってきたアイアイという見知らぬ女。寂れたリゾート地の鵞鳥湖で水浴嬢、すなわち水辺の娼婦として生きているアイアイと行動を共にするチョウだったが、警察や報奨金の強奪を狙う窃盗団に行く手を阻まれ、後戻りのできない袋小路に迷い込んでいくのだった。

 主人公チョウを演じるのは、歴史大作『1911』でジャッキー・チェンと共演したフー・ゴー。そして『薄氷の殺人』で主演を務めたグイ・ルンメイとリャオ・ファンが再共演を果たし、『戦神ゴッド・オブ・ウォー』のレジーナ・ワンも出演する。

 スタッフには、『薄氷の殺人』に続いてイーナン監督とコンビを組んだ撮影監督のトン・ジンソンをはじめ、照明監督にウォン・カーウァイ監督作『花様年華』『2046』のウォン・チーミン、美術に『ロングデイズ・ジャーニー この世の涯てへ』のリュウ・チアンが集結した。

 あわせて公開されたポスタービジュアルには、対照的な色彩の中に佇む男と女の姿が捉えられ、“孤独に溺れて、闇夜を彷徨う”というキャッチコピーが添えられている。

■公開情報
『鵞鳥湖の夜』
5月29日(金)より、新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町&渋谷ほか全国公開
監督・脚本:ディアオ・イーナン
撮影:トン・ジンソン
照明:ウォン・チーミン
美術:リュウ・チアン
出演:フー・ゴー、グイ・ルンメイ、リャオ・ファン、レジーナ・ワン
配給:ブロードメディア・スタジオ
2019年/中国・フランス合作/111分/ビスタサイズ/英題:The Wild Goose Lake(原題:南方車站的聚会)/PG-12
公式サイト:https://wildgoose-movie.com

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