ピーター・ジャクソン監督が贈る第一次世界大戦の戦場の真実 『彼らは生きていた』来年1月公開

 『ロード・オブ・ザ・リング』のピーター・ジャクソン監督によるドキュメンタリー映画
『彼らは生きていた』が2020年1月より全国順次公開されることが決定し、あわせてポスタービジュアルが公開された。

 本作は、第一次世界大戦の終戦から100 年を迎え、イギリスで行われた芸術プログラム「14-18NOW」と、帝国戦争博物館の共同制作で、帝国戦争博物館に保存されている記録映像を再構築することで出来上がったドキュメンタリー映画。ジャクソン監督は、2200時間以上あるモノクロ、無音、経年劣化が激しく不鮮明だった100年前の記録映像に、修復、着色、3D化という3段階の作業のために400人以上のアーティストを動員した。戦車の突撃、爆撃の迫力、塹壕から飛び出す歩兵たちなど、過酷な戦場風景ばかりでなく、リラックスした表情で食事や休息を取る日常の様子、死と隣り合わせの状況でも笑顔を見せる兵士の姿が映し出されている。

 修復作業には、バラバラのスピードで撮影されていた古い映像を現代の24フレームに修正するため、足りないフレームを作成するなど、今までにない最新のデジタル技術が施されている。また、大戦当時は録音技術がなかったため、BBCが所有していた600時間以上ある退役軍人たちのインタビュー音声や、兵士たちが話す口の動きを読唇術のプロが解析した言葉や効果音を追加している。

 ジャクソン監督は本作を自身で観て、「フィルム上の人々の人間性に心が打たれた。復元は、実際にそこにいた人たちの人間性を引き出すんだ。この映画がこの人々を再び僕たちの生活の中に連れ戻すと実感したんだ」と語っている。

 公開されたポスタービジュアルでは、タバコをくわえる兵士の姿が切り取られている。

■公開情報
『彼らは生きていた』
2020年1月25日(土)より、シアター・イメージフォーラムほか全国順次公開
監製作・監督:ピーター・ジャクソン
配給:アンプラグド
原題:They Shall Not Grow Old/2018年/イギリス・ニュージーランド/英語/パートカラー/シネスコ/5.1ch/99分/R15+
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