『スカーレット』は有名子役が大渋滞! 朝ドラ序盤の重要な“つかみ”を担う、子役たちの輝き
有名子役起用の風潮
ところで、朝ドラの子役に近年、一つの変化をもたらした存在が、『あさが来た』の鈴木梨央だろう。元来「朝ドラ」は、子役の才能の青田買い的な面があり、一方で、役にハマリ過ぎたり上手すぎたりすることで、そのイメージがつきすぎて、民放ドラマなどにはあまりハマらないパターンも多かった。
だが、すでに有名子役を起用したのは、結果的には大当たりで、ヒロインをオーディションでなく、キャスティングで決めるようになった近年の流れにも通じる部分があった。
では、『スカーレット』はどうか。喜美子を演じる川島夕空は、「本役」の戸田恵梨香とは造形は似ていないのに、意志の強そうな眉と目ヂカラ、口をとがらせて話すときの表情、大きく口をあけて笑う屈託ない笑顔など、イキイキした躍動感が重なって見える。
川島はNHK Eテレの『みいつけた!』で3代目スイちゃんを担当していたほか、朝ドラ『花子とアン』や、民放ドラマでは『緊急取調室』(テレビ朝日系)、『グッド・ドクター』『レ・ミゼラブル 終わりなき旅路』(ともにフジテレビ系)などにも出演していたキャリアのある子役である。
また、喜美子の同級生でおしゃまなお嬢様・照子を演じているのは、横溝菜帆。NHKの大河ファンタジー『精霊の守り人』や大河ドラマ『平清盛』などの出演経験もあるが、一躍人気者となったのは、『義母と娘のブルース』(TBS系)から。綾瀬はるかの義理の娘・みゆきを可愛く賢く、義母との心の交流を繊細に演じ、大いに注目された。