「全プリキュア大投票」の結果を数字面から徹底分析! シリーズ16年の歴史と愛され続ける理由
歌部門
歌部門は約150曲中、50位までの発表となりました。
1位は貫禄の「DANZEN!ふたりはプリキュア」。
初代『ふたりはプリキュア』のオープニングソングです。番組内では五條真由美さんによる生ライブも行われ、大いに盛り上がりました。皆が納得の1位ですよね。「DANZEN!」は、5位に「Ver.Max Heart」、11位に「唯一無二の光たち」と3曲がランクインし、その強さを見せました。まさに『プリキュア』を象徴する歌です。
2位は「プリキュア5、フル・スロットルGoGo!」。
『Yes!プリキュア5GoGo!』のオープニングソングです。「夢」「未来」「あきらめない」といった歌詞が散りばめられたプリキュアらしさ溢れるアップテンポの名曲です。OP映像とのマッチングが凄いのです。3位以降は各シリーズのOP、ED曲がランクイン。7位に現行作『スター☆トゥインクルプリキュア』のED「パペピプ☆ロマンチック」が入ったことは、プリキュアの子供人気の証拠だと思われます。
歌部門はトップ10中、『ふたりはプリキュア』関連から2曲、『Yes!プリキュア5』関連から2曲、『ハートキャッチプリキュア!』から3曲が選ばれ、この3作品で7曲を占め、その人気の程とファンの思い入れの強さが伺い知れました。
順位を決めることに意味はない
全体的な結果としては初代『ふたりはプリキュア』の投票数が多く、次いで『Yes!プリキュア5』、『ハートキャッチプリキュア!』が各部門で数多くランクインし、そのファンの熱量の程が伺えました。
ただ、公式サイドからもたびたび言及されていますが、この全プリキュア大投票は順位を決めることに意味はなく、それよりも「自分の中の熱い思いを形にすること」が大切なの、です。
WEB投票のみという性質上、インターネットと親和性の高い年代の投票が多くなり、スマホを持ち始める高校生以上の投票が多くなる傾向にあったものと思われ、必然的に現行作『スター☆トゥインクルプリキュア』など近年の作品よりも5~10年前以前の作品に票が集まっているように分析できます。
実際、番組内で発表された「9歳以下の子供たちの投票率」では『スター☆トゥインクルプリキュア』を筆頭に近作のプリキュアが支持されていて、きちんとプリキュアはメインターゲットの子供たちに届けられていることもわかりました。
全国で、たくさんの人が「自分の好きなプリキュア」を思い出し語っている。
もちろんプリキュアに上下はないので、このランキング自体に大きな意味はないのですが、NHKという公共放送の場においてたくさんのプリキュアファンの「熱い想い」が語られたことは大きな意味があったのだと思います。
かつてプリキュアを見て育った子供たちは、今、成長して大人になり一生懸命、現代社会を生きています。
そんな大人たちに、そしてこれから社会へと旅立つ学生に、小さいころ大好きだったプリキュアを思い出してもらったことに「全プリキュア大投票」の大きな意味があったのではないかと思います。
「10代20代女性からの投票が多数を占めた」という結果はプリキュアシリーズが今でもずっと女の子の心に残り続けていることの証だと思うのです。
■kasumi
「プリキュアの数字ブログ」管理人。愛知県在住の会社員。2児の父。WEBメディアねとらぼでのプリキュア記事連載を始め、様々なWEB媒体でプリキュアに関する記事を執筆中。