アクション映画の可能性を限界まで追求!? 『ワイスピ』最新作4DX版で主演2人の躍動感を体験

 ホブスとショウの格闘シーンでは、彼らのパンチやキックに合わせて、まるで自分が殴られているかのように背中を刺激する演出が効果的に使用される。さらにスピーディな動きが風を切るかのように、首元に吹き付けるエアショットと足元に吹き付けるティックラーも効果的で彼らがどれだけ高速で動いて戦っているか実感できる。

 4DX演出が活躍するのは格闘シーンだけではない。『ワイルド・スピード』シリーズの代名詞はカーアクションだが、本作もロンドン市内を爆走し、廃工場を派手に爆破しながら巨大トラックで駆け抜け、さらにはヘリコプターに鎖を巻きつけての綱引き合戦など、車を使ったアクションのアイデアの豊富さは、さすがの一言。

 使用される車種も多彩で、車体の大きさによって座席のモーションに変化をつけて臨場感を作っているのは興味深かった。オフロード車ではより激しく揺れ、大型トラックでは比較的安定感があり、バイクや戦闘機のシーンでは座席を傾かせてその場に乗り合わせているかのような感覚を味わえる。

 さらには火炎放射器に合わせて、首元に温風を吹きかけてきたりもするので、燃やされる実感も味わうことができる。そして、水の演出もかなり量が多かった。大量の水が降っているなかで戦うシーンがあるのだが、実際にこんなに水を降らせるとは思いもよらなかった。本作をグランドシネマサンシャインの4DXで鑑賞する時は、ある程度濡れても良い格好を選ぶことをおすすめする(もしくは座席のボタンで水の演出をオフにすることも可能)。個人的に、今までの4DX鑑賞で今回が一番濡れた。

 本作は、アクション映画の可能性を限界まで追求したような作品だが、それに応えるように4DX演出も持てる力の全てを発揮していた。シリーズ全てを追いかけてきた筆者としては、大満足の出来栄えだったし、4DXで観るにふさわしい娯楽大作だった。

■杉本穂高
神奈川県厚木市のミニシアター「アミューあつぎ映画.comシネマ」の元支配人。ブログ:「Film Goes With Net」書いてます。他ハフィントン・ポストなどでも映画評を執筆中。

■4DX上映劇場
※上映劇場は変更となる場合あり。
※劇場により、対応している効果が異なる。 

【ユナイテッド・シネマ】http://www.unitedcinemas.jp/4dx/index.html
【シネマサンシャイン】http://www.cinemasunshine.co.jp/4dx/
【イオンシネマ】http://www.aeoncinema.com/4dx/
【コロナシネマワールド】http://www.4dx.korona.co.jp/4dxbu/index.html
【109シネマズ】http://109cinemas.net/4dx/
【USシネマ】http://cinemax.co.jp/4dx/
【フォーラム那須塩原】https://www.forum-movie.net/nasushiobara/
【アースシネマズ姫路】http://earthcinemas.jp/theaters/4dx

■公開情報
『ワイルド・スピード/スーパーコンボ』
8月2日(金)全国ロードショー
出演:ドウェイン・ジョンソン、ジェイソン・ステイサム、イドリス・エルバ、ヴァネッサ・カービー
監督:デヴィッド・リーチ
脚本:クリス・モーガン
提供:ユニバーサル・ピクチャーズ
配給:東宝東和
原題:Fast & Furious : Hobbs & Shaw
(c)UNIVERSAL PICTURES

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