新木優子が語る、声優初挑戦『トイ・ストーリー4』での学び 「声は人に素直に感情を届けられる」
映画『トイ・ストーリー4』が7月12日より大ヒット公開中だ。シリーズ9年ぶりの新作となる本作の舞台は、前作『トイ・ストーリー3』の“その後”。新たな持ち主ボニーのもとで暮らしていたウッディやバズと仲間たちが、新たな冒険に出た末、“驚くべき決断”を下す模様が描かれる。
フォーキーやデューク・カブーン、ダッキー&バニーなど、多数の新キャラクターが登場する本作。中でも重要なキャラクターの1人として登場するのが、ボイス・ボックス内蔵の愛らしい人形ギャビー・ギャビーだ。今回、日本語吹替版でギャビー・ギャビーの声を担当した新木優子にインタビュー行い、声優初挑戦の心境や『トイ・ストーリー4』の魅力について話を聞いた。
「普段のお芝居の演技と全く違うことを実感した」
ーー今回『トイ・ストーリー』という人気シリーズに参加することになった心境を教えてください。
新木優子(以下、新木):『トイ・ストーリー』は物心ついた時から知っている、繰り返し何度も観てきた大好きな作品でした。そんな思い入れのある作品の最新作で、自分が新キャラクターの吹き替えとして参加できるなんて思ってもいなかったので、すごく嬉しい気持ちですし、夢のような気持ちでもありました。
ーー声優初挑戦ということで、プレッシャーもあったのでは?
新木:世界中で親しまれている作品ですし、もちろんプレッシャーはありました。でもそれ以上に、初めてやることの新鮮さだったり、学ぶことの多さだったりの方が気持ち的には大きかったかもしれません。今までのお仕事で培ってきたことを駆使しながら、向き合わせていただきました。
ーー実際に完成した吹替版の本編を観ていかがでしたか?
新木:ウッディ役の唐沢(寿明)さんやバズ役の所(ジョージ)さんといった『トイ・ストーリー』ファミリーの方々と一緒になった時に、自分の声が馴染めているといいなと思っていました。私自身としては、吹替版でもギャビー・ギャビーがすごく魅力的に見えたので、『トイ・ストーリー』ファミリーの中の新しいキャラクターの一員になれたのではないかなと。あとは受け取っていただく観客の方々次第ではありますが、そう感じていただけたら嬉しいです。
ーー実際すごくうまかったです。事前に新木さんの声だと聞いていなかったらわからないぐらい馴染んでいました。
新木:本当ですか? それはすごく嬉しいです。今回、声だけでの演技が普段のお芝居の演技と全く違うことを実感したんです。ドラマや映画など映像のお仕事をさせていただいている時は、声以外にも表情や仕草、行動など、動作にものすごく助けられていて、セリフはあとからついてくるものだと思っていたんです。でも今回、声での表現は動作と同じぐらい大事だということをものすごく学びました。自分が思っているよりも、声は人に素直に感情を届けられるものなんだなと。
ーー普段のお芝居で活かせたこともありましたか?
新木:そうですね。アフレコの時、最初は表情を作ることをあまりしていなかったように思います。でも途中で、悲しかったら悲しい、楽しかったら楽しいという表情をしたままセリフを乗せることで、声質自体が変わってくるということに気づいて、そうするようにしました。そういったところは、今までのお芝居の経験や感情移入の仕方が経験として活かせられたのかなと思います。表情がちゃんと声になって出るというのは、今回初めて実感したことでした。