藤井流星と中山美穂の関係が一歩先に 『黄昏流星群』瀧沢一家、波乱の全員浮気状態
この一連のシーンで真璃子と春輝が完全に恋に落ちていることがわかった一方、完治と栞はさらに先へと進もうとする。栞の母が骨折したことで登山デートが中止になりそうになると、完治はなぜか突然彼氏ヅラで栞の母にまで会いに行く。完治はもはや家庭を持っているということすら忘れ、栞に猛アタック。”その先”がなくてもいいなどと謎の宣言で、女として見られたい栞を困惑させた。しかし栞の本音を聞くや否や、手を繋いで2人でホテルに入る。しかし、そこでは娘である美咲がロマンスグレーの男性とキスしていた。
4話では美咲の首のキスマークを見て悶々とする真璃子が描かれる伏線が入る。それは、美咲が健全な付き合いをしているのか心配になる母というよりは、自分が好意を持つ春輝が美咲にキスマークをつけたのではないか、というニュアンスも含まれるのであった。しかし後半の美咲の浮気シーンでその伏線を華麗に回収。瀧沢一家全員浮気状態を生み出した。
同ドラマは役に対しての辻褄合わせが非常に巧みである。故に、なぜ美咲がはるかに年上の男性と浮気をするか、春輝が美咲の母に惹かれているのか、その背景を描くのが上手い。ファザコンの美咲とマザコンの春輝、そして突然色めき立つ両親というシュールな展開ながらも、勢いある脚本に引き込まれつい先が気になってしまう。次週はさらに瀧沢家を取り巻く環境を掘り下げた部分まで垣間見ることができるだろう。急に艶っぽくなった同ドラマは第5話をどう展開するのだろうか。
■Nana Numoto
日本大学芸術学部映画学科卒。映画・ファッション系ライター。映像の美術等も手がける。批評同人誌『ヱクリヲ』などに寄稿。Twitter
■放送情報
木曜劇場『黄昏流星群~人生折り返し、恋をした~』
フジテレビ系にて、毎週木曜22:00~22:54放送
出演:佐々木蔵之介、中山美穂、藤井流星(ジャニーズWEST)、石川恋、礼二(中川家)、八木亜希子、小野武彦、黒木瞳ほか
原作:弘兼憲史 『黄昏流星群』(小学館『ビッグコミックオリジナル』連載中)
脚本:浅野妙子
プロデュース:高田雄貴
演出:平野眞、林徹、森脇智延
制作著作:フジテレビ
(c)フジテレビ
公式サイト:https://www.fujitv.co.jp/tasogare/