飯豊まりえ、『花のち晴れ』で独特な恋敵役を好演! ヒロインの心情乱すメグリンの真っ直ぐさ

 メグリンのそういったひたむきさは、飯豊がしっかり役と向き合って作り上げてきたからこそのキャラクターではないだろうか。本来ならば、第5話から突然、出来上がっていた人間関係の中に飛び込むというのはとても恐怖感を感じる行為だと思う。しかし第6話では、音や晴に対してやや強引な方法でありながらも、心の距離を近づけていく様子が描かれ、メグリンという存在がどこか憎めないキャラクターであることを主張している。

 音や天馬とは対照的なポップなキャラクターという切り口を、飯豊自身がきちんとリードできていることで、自然とドラマに溶け込むメグリンの存在を受け入れられるのだ。同ドラマでは、ヒロインの気持ちをかき乱す台風のような女の子として描かれているメグリン。もし同じキャラクターでもヒロインという立場であれば好感度の高いキャラクターであっただろう。

 第6話での晴への告白シーンにつづき、第7話以降もメグリンは積極的に作品に絡むことが予想される。ラストに向けて、この強烈なキャラクターがどのように落ち着いていくのか見届けたい。

■Nana Numoto
日本大学芸術学部映画学科卒。映画・ファッション系ライター。映像の美術等も手がける。批評同人誌『ヱクリヲ』などに寄稿。Twitter

■放送情報
『花のち晴れ~花男 Next Season~』
TBS系にて、毎週火曜22:00〜放送
出演:杉咲花、平野紫耀(King & Prince)、中川大志、濱田龍臣、飯豊まりえ、今田美桜、鈴木仁、中田圭祐、反町隆史、佐々木すみ江、デビット伊東、木南晴夏、堀内敬子、テット・ワダ、志賀廣太郎、高岡早紀、滝藤賢一、菊池桃子
原作:神尾葉子『花のち晴れ〜花男 Next Season〜』(集英社『少年ジャンプ+』連載)
脚本:吉田恵里香
音楽:大間々昂
主題歌:「シンデレラガール」/ King & Prince(Johnnys’ Universe)
プロデュース:瀬戸口克陽
協力プロデュース:齊藤彩奈
演出:石井康晴、坪井敏雄、岡本伸吾
製作著作:TBS
(c)TBS
公式サイト:http://www.tbs.co.jp/hana_hare/
公式Twitter:@hanahare_tbs
公式Instagram:@oto_edogawa

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