松田翔太、後ろ姿で風格を漂わせる 『西郷どん』一橋慶喜として見せた“本気”

 どこまでも冷血な態度の直弼は、紀州55万石を献上する代わりに、慶福を後継にする交渉を持ち出す。話を持ちかけられた慶喜は、「どうしてお前に紀州に行けなどと言われねばならぬ? つけあがるな! 徳川はお前のものではない」「分かった。俺が将軍になろう!」とついに将軍になることを決心する。

 そして注目は、後方に構える吉之助と左内に向かって慶喜がつぶやく「ならなきゃしょうがねぇだろ」というセリフ。直弼の出方に湯を沸かしたように激昂していた慶喜が、少し気恥ずかしさそうに、けれど男気溢れる声で振り向きざまに2人へ向けて放ったその言葉には、これまで頑なに固辞していた吉之助と左内への感謝も含まれているように思える。未来の将軍として威厳を放つ後ろ姿は、演じる松田翔太の風格あってのものであり、タイトル通りの“慶喜の本気”が感じられるシーンであった。

■渡辺彰浩
1988年生まれ。ライター/編集。2017年1月より、リアルサウンド編集部を経て独立。パンが好き。Twitter

■放送情報
『西郷どん』
[NHK総合]毎週日曜20:00〜20:45
[NHK BSプレミアム]毎週日曜18:00〜18:45
出演:鈴木亮平、瑛太、黒木華、松田翔太、風間俊介、桜庭ななみ、渡部豪太、塚地武雅、北村有起哉、高橋光臣、堀井新太、北川景子、青木崇高、鹿賀丈史、佐野史郎、渡辺謙ほか
原作:林真理子
脚本:中園ミホ
語り:西田敏行
公式サイト:https://www.nhk.or.jp/segodon/

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