志尊淳&町田啓太のコンビをいつまでも見ていたい! 『女子的生活』が描いた“他者との距離”

 少々勝手ともいえる振る舞いながら、相手の懐に踏み込むことで、後藤はみきの家で同居することになった。みきも後藤に感化されたこともあってか、偶然遭遇した父と兄にその本心をぶつける。家族と言えども、その心はぶつけてみないと分かり合うことはできない。みきは兄と仲直りをしたわけではなかったが、互いに遠ざける“思い出”としての存在ではなくなる(直後に誰よりも早く泣いている後藤の姿も最高だった)。数年ぶりにふたりが家族としてつながった瞬間だ。帰りゆくみきに父は声をかける。それまでの「幹生」から「みき」と。子の幸せを思う父の心、初めて「みき」として父に受け入れられた姿には、思わず涙してしまった。

 それにしても、なんと志尊淳と町田啓太のコンビが魅力的なことか。互いの足りない部分を補うように、成長していくふたり。第3話最後のカニ鍋を食べるシーンの多幸感には、見ているこちらも微笑まずにはいられなかった。次週、早くも最終回、ふたりの姿を目に焼き付けたい。

(文=石井達也)

■放送情報
『女子的生活』
1月5日(金)〜1月26日(金)
NHK総合 毎週金曜よる10時(連続4回)
出演:志尊淳、町田啓太、玉井詩織、玄理/小芝風花、羽場裕一ほか
原作:坂木司
脚本:坂口理子
演出:新田真三、中野亮平
写真提供=NHK
公式サイト:http://www.nhk.or.jp/drama10/joshiteki/

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