吉岡里帆が語る、『ごめん、愛してる』凜華役への挑戦 「痛みに敏感な役で、自分自身も弱くなった」
「本当の愛を見つけた人にしか言えない台詞」
ーー今回のヒロインの役でも、学んできたメソッドを活かしていますか?
吉岡:はい、そうですね。凜華はどうしてこんなにも一生懸命になれるのかを考えると同時に、サトルのことを24年間想い続けてたからこそ、好意がなくなった今でも感謝の気持ちは持ち続けているんだろうなって。今回は物語に描かれていない部分で、凜華はどんな時間を過ごしてきたんだろうって、常に想像しながらお芝居をしていましたね。
ーーマイナスな部分を意識しているとのことですが、吉岡さんが思う凜華のマイナスな面とプラスな面を教えてください。
吉岡:マイナスな部分は、奥底に抱えている本当の言葉を伝えられないことと、ちょっと優柔不断なところですかね。9話、10話でまた変わってきてはいるんですが、私は言わないという選択もまた一つの罪だと思うんですよ。どんなに怖くても、相手に対して誠意を持って真実を伝えるというのが、本当の愛情なのかなと。凜華はそこが欠けているんですね。臆病者で素直になりきれない。でも、そんな凜華が律と出会って、溢れる感情をぶつけるようになってきました。プラスな面は、とにかくいい子なんですよね。すごくピュアで、一生懸命。凜華は自分の好きを押し付けるのではなく、彼の余命が近いことを知った上で、ものすごく愛情を持った接し方をしています。律にとって最もベストな在り方、言葉のかけ方をしていて、素晴らしいなと尊敬しますね。私だったらここまで大人にはなれないなと。
ーーでは、なぜ凜華がそこまで愛情深い子に育ったと思いますか?
吉岡:わー、難しい……。凜華の生い立ちってあまり劇中では描かれていないんですよね。だから、想像するしかなくて。凜華は父子家庭で、その分、父親からたっぷり愛情をもらって育ったんですよね。でも、どこか上手くやれなくて、孤独だったと言いますか。母親がいないからこそ、寂しかったり遠慮がちだったりしていたんだと思います。そういう子供時代を過ごしているのかなと。あとはやはり目の前で、父親が麗子さんに対して尽くしている姿を幼少の頃からずっと見てきていることもキーポイントなのかなって思います。サトルへの想いは父を見て影響されてる部分が大きいんじゃないかなと。血は争えないと言いますか。幼少期の日向家との時間が、今の凜華を作っているんですよね。あとは、変に擦れずに真っ直ぐ育ったからなんだと思います。
ーー吉岡さんは、『ごめん、愛してる』のタイトルをとても気に入ってるとのことですが、このタイトルの意味はどう考えていますか?
吉岡:“ごめん”を付けたことで、“愛してる”という言葉がより奥深いものになるというか、底知れない愛のあるものに変わるなという印象を受けました。ラストシーンで、タイトルと同じ「ごめん、愛してる」というセリフが出てくるんですが、1話から10話まで積み重ねてきたからこそ、この言葉はものすごく刺さるんです。だから、本当の愛を見つけた人にしか言えない台詞、言葉なのかなと思っています。
ーーラストシーンで「ごめん、愛してる」というセリフが出てくるということですが、最終回は韓国版のものとは異なる展開に?
吉岡:はい。
ーーそんな最終回の見どころを教えてください。
吉岡:律は、愛されて幸せになれるはずの子どもだったという真相が明かされているんですが、私はそれがすごく切なくて……。でも一方で、律のこれまでの生き様が肯定されています。一見不幸せに見えた律の人生が、実はものすごく幸せだったということが描かれているんですよ。それは、律の温かさや愛の深さといった人間性の素晴らしさが作り上げてきた、麗子(大竹しのぶ)さん、凜華、サトルをはじめ、携わってきた人全員との関係から滲み出ています。そこが見どころですね。
ーーなるほど。では、凜華の見どころは?
吉岡:第1話の冒頭で、凜華が韓国にて、律に想いを馳せるシーンがあったんですが、そこに到達するまでの過程ですかね。1話の時よりも10話での凜華は、遥かに成長しています。そのため、物事に対する見方も変わっているんじゃないかなと。これまで物語を積み上げてきたからこそ、見せられる愛の形があると思うので、そこにも注目していただきたいですね。
(取材・文=戸塚安友奈、写真=宮川翔)
■放送情報
日曜劇場『ごめん、愛してる』
TBS系列にて毎週日曜夜9時~
原作:韓国KBSドラマ『ごめん、愛してる』(脚本:イ・ギョンヒ)
脚本:浅野妙子
プロデュース:清水真由美
出演:長瀬智也、吉岡里帆、坂口健太郎、大西礼芳、大智、山路和弘、草村礼子、六角精児、池脇千鶴、中村梅雀、イ・スヒョク、大竹しのぶ
製作:MMJ、TBS
(c)TBS
公式サイト:http://www.tbs.co.jp/gomen_aishiteru/
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<応募締切>
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