ゴールデングローブ賞速報! 『ラ・ラ・ランド』が7部門史上最多受賞、アカデミー賞に大きな一歩
また、功労賞とも言えるセシル・B・デミル賞を受賞したメリル・ストリープは、スピーチの中で、トランプ次期大統領の名前を出すことなく非難した上で、「ペンの力をもって正義を守るしかない」とジャーナリストたちを鼓舞した。「上に立つ人物の行いは市民に影響を与えてしまう。他人を攻撃する許可を得たと考えてしまう人もいるでしょう。無礼は無礼を呼び、暴力は暴力を助長する。だから、報道の力で監視することが必要なのです。アメリカの建国憲法に報道の自由が含まれるのは、そのためなのです」と力を込めて語った。最後に、「去ってしまった愛しのレイア姫が言っていました。“傷ついた心を、芸術に注ぐのよ”」と、昨年末にこの世を去ったキャリー・フィッシャーの言葉で締めくくった。このスピーチに対し、シャロン・ストーンやジュリアン・ムーアら女優陣、ダーレン・アロノフスキー監督や音楽プロデューサーのマーク・ロンソン、会場で『ラ・ラ・ランド』のテーブルに座っているはずのジョン・レジェンドなどがツイートを介して賞賛の声を贈った。(参考:【Entertainment WEEKLY】Hollywood reacts to Meryl Streep's Golden Globes speech)
約3時間の授賞式で、『ラ・ラ・ランド』は来るアカデミー賞においてライバル作品に差をつけ、メリル・ストリープは更に株をあげた。キラキラと輝くスターたちの中で、唯一損をしたのは『ムーンライト』のプロデューサーとして登壇したブラッド・ピット。アンジェリーナ・ジョリーとの離婚騒動から初めて公の場に登場したブラッド・ピットは完全にスターの輝きを失っており、明らかに場を盛り下げていたのだった。
(文=小川詩子/米国在住)
第74回ゴールデングローブ賞受賞結果
ドラマ部門作品賞
『ムーンライト』
ドラマ部門主演女優賞
イザベル・ユペール『Elle(原題)』
ドラマ部門主演男優賞
ケイシー・アフレック『マンチェスター・バイ・ザ・シー』
ミュージカル・コメディ部門作品賞
『ラ・ラ・ランド』
ミュージカル・コメディ部門主演女優賞
エマ・ストーン『ラ・ラ・ランド』
ミュージカル・コメディ部門主演男優賞
ライアン・ゴズリング『ラ・ラ・ランド』
助演女優賞
ヴィオラ・デイヴィス『Fences(原題)』
助演男優賞
アーロン・テイラー=ジョンソン『Nocturnal Animals(原題)』
監督賞
デイミアン・チャゼル『ラ・ラ・ランド』
脚本賞
デイミアン・チャゼル『ラ・ラ・ランド』
作曲賞
ジャスティン・ハーウィッツ『ラ・ラ・ランド』
アニメーション映画賞
『ズートピア』
外国語映画賞
『Elle(原題)』(ポール・バーホーベン監督、フランス)
主題歌賞
City of Stars『ラ・ラ・ランド』
セシル・B・デミル賞
メリル・ストリープ
■公開情報
『ラ・ラ・ランド』
2月24日(金)TOHOシネマズ みゆき座ほか全国ロードショー
監督・脚本:デイミアン・チャゼル
出演:ライアン・ゴズリング、エマ・ストーン、J・K・シモンズ
提供:ポニーキャニオン/ギャガ
配給:ギャガ/ポニーキャニオン
Photo credit: EW0001: Sebastian (Ryan Gosling) and Mia (Emma Stone) in LA LA LAND. Photo courtesy of Lionsgate. (c)2016 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved.
公式サイト:http://gaga.ne.jp/lalaland/