ジャニーズJr.・高田翔、なぜ演技で売れっ子に? “元気がないアイドル”の強み

 先日、最終回を迎えたフジテレビ『サイレーン 刑事×彼女×完全悪女』(毎週火曜22時から)と、読売テレビ『青春探偵ハルヤ』(毎週木曜23時59分から)の2本にレギュラー出演を果たしたジャニーズJr.の高田翔。グループとしてデビューこそしていないものの、高い演技力が評価され、2015年にはスペシャルドラマも合わせて5本に出演するなど、その活躍はデビュー組に引けを取らない。そんな高田翔はどういう特性を持った俳優なのか、過去の出演作などから掘り下げていきたい。

 ジャニーズ事務所に入所する2007年までは別の芸能事務所に所属しており、劇団四季ミュージカル『ライオンキング』のヤングシンバ役を演じた経験を持つ高田。2008年には、あさのあつこ原作の野球を題材にした小説『バッテリー』のドラマ化にあたって、同事務所ですでにデビューを果たしている中山優馬がピッチャー役で主演をつとめる一方、高田は準主演としてキャッチャー役に起用されている。野球少年の役作りのため丸刈りにし、その後はジャニーズ恒例の運動会でもそのキャッチング力を見せつけた。以来、『ほんとうにあった怖い話』(2008)や『仮面ティーチャー』(2013)など、テレビドラマや映画、舞台への出演が続いている。ジャニーズタレントでありながら俳優一筋で活躍する姿は、先輩にあたる生田斗真を連想させることから、『第2の生田斗真』とも呼ばれ、注目を集めている。

 2012年に出演した学園モノの連続ドラマ『GTO』では、IQが高い頭脳派の寡黙な生徒役を演じ、セリフが少ない分、表情に変化をつけて難しい役柄をものにしていた。学園ドラマということもあり、学生の視聴者が多く、若い世代にその存在を印象付けた作品といえよう。一方、2013年に出演した昼ドラ『天国の恋』では、髭面でしどけない雰囲気を醸し出し、年上女性を好む、人懐っこく単純な性格の青年を好演した。ラブシーンもこなしたことで、主婦層など大人の視聴者にも役者としての力量を示すきっかけとなった。この2作品が高田翔の演技力を広く知らしめたといって良いだろう。

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