シソンヌじろう『あの子が故郷に帰るとき』文庫化 10人の女性主人公を描く短編集
お笑いコンビ・シソンヌのじろうによる短編小説集『あの子が故郷に帰るとき』が、8月5日に双葉文庫より刊行された。
本作は、2018年に刊行された『サムガールズ あの子が故郷に帰るとき』を改題し、加筆修正と文庫版あとがきを加えた一冊。10人の女性主人公たちを描いた短編集となっている。
収録作の一編では、生粋の引きこもりだった典子が、望遠鏡からのぞくバスターミナルで働くベテラン運転手・小田嶋さんに夢中になり、猛勉強して大学合格を機に近くで暮らし始めるという物語が展開する。初恋、就職、大切な人との別れといった出来事を通して、主人公たちの日常が描かれる。
著者のじろうは1978年青森県弘前市生まれ。関西外国語大学短期大学部卒業後、2006年にNSC同期の長谷川忍とお笑いコンビ「シソンヌ」を結成し、2014年に「キングオブコント」で優勝した。コントでは津軽弁のおじさんや熟女などを演じ、俳優や脚本家としても活動。“川嶋佳子”名義で執筆した日記小説『甘いお酒でうがい』『シソンヌじろうの自分探し』などの著書がある。近年はシソンヌ単独ライブ「quinze」やバラエティ番組「有吉の壁」、NHK連続テレビ小説「風、薫る」などにも出演している。
あわせて、本作の裏話や故郷・青森での生活などを語った公式ポッドキャストも配信されている。
■コメント
じろう(シソンヌ)
僕も弘前から出てきて、若い頃に抱いていた謎の劣等感みたいなものは、小説の女性たちと共通している部分があるんじゃないかなと思います。
大阪の大学を受験しに行った時は、自動改札の通り方が分からなくてずっと人の流れを見ていたり、雪国出身の自分だけがごついブーツと厚手のコートを着て目立っていたり。僕自身が昔からいろんなコンプレックスを抱えていたので、そういうちょっとカッコ悪い部分や弱さも本を通して面白がってもらえたらいいなと思っています。
■書誌情報
『あの子が故郷に帰るとき』
著者:じろう(シソンヌ)
価格:737円(税込)
発売日:8月5日
出版社:双葉社