髙木菜那、初著書『7回転んでも8回起きる』に込めた葛藤と本音「嫉妬も原動力だった」

 元スピードスケート金メダリストでタレントの髙木菜那が3月22日、都内で初の著書『7回転んでも8回起きる』(徳間書店)の取材会に登壇した。本書への思いやオリンピックの経験、妹・髙木美帆の「一区切り」についての心境などを語った。

 『7回転んでも8回起きる』(2月7日発売)は、冬季オリンピックに3度出場し、平昌五輪で金メダルを獲得した髙木が、自身の内面や葛藤を初めて率直に綴った一冊。スケートとの出会いから、妹・美帆との比較、五輪への厳しい道のり、金メダルの歓喜、挫折、そして引退後の人生までを、自らの言葉で描いている。

 この日は出版記念イベントに先立ち、マスコミ向けの取材会が行われた。

 出版の経緯について髙木は、「室伏浩二さんにトレーニングを教えていただいていて、引退のタイミングでお会いした際に『せっかくなら本を出した方がいいよ』と言われました。北京オリンピックの後だったんですが、自分の苦しさやつらさとしっかり向き合ったことを書いた本を読んでみたいと言っていただいて」と振り返る。その上で「いつか書けるタイミングが来たらと思っていた中で、ミラノ・コルティナオリンピックのタイミングで出版することになりました」と語った。

 ソチ、平昌、北京の3大会に出場した髙木。オリンピックならではの空気について問われると、「オリンピックはどの大会とも違う特別な空気があります。ソチでそれを経験して、本気で勝ちに来ている人たちが集まる場所なんだと感じました」と語る。そして「平昌に向けた4年間は、金メダルを取るためだけに捧げた時間でした」と振り返った。

 また本書については、「平昌は良い成績で終えられましたが、北京での結果やそこまでの4年間をどう戦ってきたのかが鮮明に書かれています。日本を背負って戦う選手がどんな思いで4年間を過ごしているのかにも触れられる内容になっています」と説明した。

 妹の美帆にはミラノ・コルティナオリンピック後に本書を手渡したといい、「『お姉ちゃんの日記みたいで面白い』と言ってくれました」と笑顔。「こんなに自分の気持ちをさらけ出すのは難しいけど、それを言葉にできるのは才能だとも言ってくれました」と明かした。

 さらに執筆を通しての気づきとして、「自分は美帆にすごく嫉妬していたんだなと改めて感じました。でもそれが原動力になっていた」と告白。「お互いに尊敬し合っている関係で、引退後はより仲も深まり、新しい関係が始まったと感じています」と語った。

 美帆が一区切りを迎えることについては、「最後を笑顔で終えられて良かったと思いました」と率直な思いを吐露。「ラストレースを“思い出”にしないでほしいと伝えてきました。結果に向き合って最高の滑りで終えられるかどうかで、その後の気持ちは大きく変わる」と自身の経験を交えて語った。「あれだけ笑顔で楽しそうに滑れたのは、美帆の力でもあり、ご褒美だったのかなと思います。次の道にも気持ちよく進めるのでは」とエールを送った。

 また、ミラノ・コルティナオリンピックを外から見た感想については、「違う立場で関わることができて本当に楽しかったです。応援する側として、こんなにオリンピックは熱くなるんだと感じました」とコメント。「ネガティブな感情が出るかと思っていましたが、まったくそんなことはありませんでした」と笑顔を見せた。

 最後に「これまで多くの人の言葉が自分の心の絆創膏になってきました。この本が誰かの支えになればうれしいです」とメッセージを送った。

髙木菜那『7回転んでも8回起きる』(徳間書店)

■書誌情報
『7回転んでも8回起きる』
著者:髙木菜那
価格:1,980円
発売日:2026年2月7日
出版社:徳間書店

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