【漫画】育児中に“自分の好き”は不要? 母親が苦悩から解放されるまでのエッセイ

 子供が生まれると、どうしても子供中心の生活になる。ただ、心持ち一つで、日常生活の中で「父親」でも「母親」でもなく、「自分」になることは可能なのかもしれない。

 Xに投稿された『子どもを産んで好きな服がわからなくなった話』は、作者のタソさん(@mituougi2000)自身の体験をベースにして作成されたエッセイで、育児に奮闘する人に寄り添った優しい作品だ。タソさんに制作した背景などについて話を聞いた。(望月悠木)

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『子どもを産んで好きな服がわからなくなった話』(タソ)

「自分」と「好き」を大切するためには

――なぜ『子どもを産んで好きな服がわからなくなった話』を制作したのですか?

タソ:ママになると自分のペースで動けることが極端に減り、無意識に頑張りすぎていたり、我慢を重ねたりしてしまいがちと言われています。私自身もそのうちの一人でした。ただ、生活していく中で、「もっと自分の“好き”という気持ちを大事にしてもいいんじゃん!」と気づき、心が軽くなった時がありました。そんな実体験をベースに「同じような葛藤をしている人が、“自分らしくあること”を思い出すキッカケになればいいな」という願いを込めて制作しました。

――実体験をベースにした作品となると、ストーリーのあるオリジナル作品を制作するのとは、また違った難しさがありそうですね。

タソ:私自身、オリジナルのフィクション作品を描くことがないので、違いについては何とも言えません。ただ、本作のようなコミックエッセイを制作する際に気をつけていることとして、「葛藤するシーンなどが暗くなりすぎないように」という点があります。

 私自身が暗い感情に引っ張られやすいので、同じような人が読んでくれた時に、負の感情を受け取りすぎないよう、制作時はいつも気にしています。

――コミックエッセイを制作するうえで、描きやすい部分などはありますか?

タソ:やはり、すべて私が経験したこと、感じたことがベースとなっているので、キャラクターがどう動いていくのかを定めやすい点だと思います。

――改めて、育児中であっても「自分」と「好き」を大切にするために、普段意識していることを教えてください。

タソ:「やりたい!」「好き!」と思ったことや、逆に「嫌だな」と思った自分の感情を蔑ろにしないことです。育児中なので、「やりたい!」「好き!」と思った瞬間に行動することは難しいですが、その感情を大切にできる時間を、改めて取るようにしています。本作のように「こういう服がほしいな」と思えば、行けるタイミングを作って買いに行きますし、「これが食べたい」と思ったら、食べられるタイミングで食べるようにしています。

――気分が乗らない時はどうするのですか?

タソ:「嫌だな」と感じたら、無理してやらない。もちろん「家事、嫌だな」と思っても、やるしかないのですが、「このパン、賞味期限は今日までだけど、今は食べたくない」と思ったら冷凍して、なかったことにするとか(笑)。とても些細なことですが、そういった日常の小さな感情を大事に掬ってあげることが、「自分」と「好き」を大切にすることにつながっていると思います。

――今後はどのように漫画制作を進めていきたいですか?

タソ:今後も「誰かのプラスになるもの」をテーマに、より多くの人に届く作品を作っていきたいです。また、今年は読者のみなさんと直接お会いできる機会も予定しています。2026年5月26日~31日まで大阪でのグループ展を控えているほか、他にもイベントを企画中ですので、ぜひSNSでの続報をチェックしていただけると嬉しいです!


■タソ
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