『あたしンち』印象回はどれ? 爆笑“あるある”からじんわり泣ける回まで読者が語る投稿が話題に!

 けらえいこによる母、みかん、ユズヒコ、父の4人家族・タチバナ家を中心とした、日常物語漫画、『あたしンち』。ほのぼのとしたどこにでもいそうで、いなさそうな家族を描いたホームコメディ。3度に渡ってアニメにもなっている本作が今、再び話題となっている。

 発端となったのはXに投稿された「BOOKOFFで後ろから過呼吸の息遣いが聞こえて振り返ったら女の子が出席して誘って爆笑した」というポスト。そんな一つのポストから、まさかの“あたしンち祭り”がSNSで巻き起こった。発端となったポストをきっかけに、ユーザーたちはそれぞれの「印象回」を次々と投稿。中には爆笑回だけではなく、キュンと切なくなる懐かしい話や、ジーンと心に響く名言回など、さまざまな印象的な回がポストされ、広がり続けている。


 このSNS上の流れはけらえいこ公式X(みんなんち/けらいこ公式 X @atashinchi_new)にも届き、「皆さん、思い出してくださって、ほんとうにありがとう」というコメントと共に、引用ポストとして思い出の回を上げ続ける『あたしンち』読者たちに感謝を述べた。さらに「この投稿の引用を、ぜひご覧ください!」と元となったポストを引用し、ファンと一緒に“あたしンちメモリー”を共有する温かなやりとりが見られた。


 「みんなんち/けらいこ公式 」X ではもとより、度々漫画が投稿されている。今年の10月9日には、秋に入ったということで「母が秋の昼寝をする話」がポストされた。タチバナ家の近所で工事が始まり、騒音のせいでゆっくりと昼寝もできない母の苦労が描かれた話。工事が休みの日にやっと静かに寝られる状況に気づいた晴れやかな母の顔と虹が描かれた一コマが印象的だ。


 8月14日には娘のみかんが学校で所属するテディベア研究会、通称「ベア研」の合宿の様子を描いた話が2話続けて投稿された。河原でバーベキュー中、川の中の岩の上に立ち、写真を撮るみかん…。みんなが心配する中しっかり川に落ち、全身ずぶ濡れに。女子高生の青春旅行の様子が描かれている。ちょっと天然なみかんにクスッと笑ってしまう。


 6月15日の父の日には、謎多きキャラでもあるタチバナ家の父の話が2話ポストされた。一見無口な父だが、意外と父にスポットを当てた回も多く存在する。頑固かと思えば、母に押され気味の瞬間や子どもたちをからかう様子は、どこのお父さんにも当てはまるように思える。この話では、母を思い洗い物をする様子や、「父は明るいのか…?」という疑問を検証する、まさにタチバナ家父というキャラの魅力が明かされるストーリーとなっている。


 春にはお花見にまつわる話が投稿。母たちのお花見と、みかんたちのお花見の様子が描かれている。みかんのあるある話と、ナイナイ話な母達のエピソードの対比に思わず笑いが込み上げる2話。お花見初心者には、みかんの話に共感する人もいるのでは……?


 このXで突如始まった『あたしンち』ブームに向けてか、「感謝しかない」とのコメントを投稿した「けらえいこ公式」X。連載開始から30年近く経ち、現在は「AERA」で新作『あたしンちSUPER』が連載されている「あたしンち」シリーズ。今でも、母の奔放さ、みかんの不器用な優しさ、父のささやかな存在感などどれもが色あせず普遍的だ。どこかにいそうなタチバナ家の話を描いた『あたしンち』は、それぞれの中で大切に育まれている。

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