『片田舎のおっさん、剣聖になる』ヒットの要因は「おっさん」ディテール? 【2025.4.1 週間漫画ランキング】
今週のランキング1位は、4月からアニメ2期の2クール目が放送される、日向夏・ねこクラゲによる『薬屋のひとりごと』15巻(スクウェア・エニックス)。本作は薬師の娘である猫猫(マオマオ)が、父から教えてもらった知識と明晰な頭脳で様々な問題を解決していくのだが、強すぎる好奇心から権力争いや政争に巻き込まれてしまう物語だ。本巻でもしっかり問題に巻き込まれ、猫猫を気にかける壬氏(ジンシ)を振り回すだけでなく、多くの読者が思わず1巻から読み直したくなるほどの衝撃的な事実が発覚する…! 途中で読むのをやめてしまった人も一見の価値ありだ。
4位は、原泰久による『キングダム』75巻(集英社)。韓との大戦が幕を開けた本巻では、それぞれのキャラクターの成長に注目して欲しい。16万の大軍の副将となった李信は、以前のように開戦と同時に走り出すことなく悠然として戦場を見つめ、時と場所を見極めて乱戦へと足を運ぶ。また、李信が五千人将になった時の新人であった干斗らは、後輩たちの背を支えるたくましく頼りがいのある先輩の姿を見せている。長編だからこそ得られる彼らの成長の軌跡に感動せずにはいられない。最新巻を手に取り、彼らの勇姿を見届けよう。
7位は、遠藤達哉による『SPY×FAMILY』15巻(集英社)。2025年10月にアニメシーズン3の放送を控える本作は、漫画アプリ「ジャンプ+」の総合ランキングで不動の1位に君臨し続けている。累計発行部数は本巻刊行時で3800万部であり、一冊あたりに換算しても253万部と驚異的な数字を叩き出している。少年漫画好きを公言するのであれば、本作を避けて通ることはできないだろう。
8位はアジチカ・梅村真也らによる『終末のワルキューレ』24巻(コアミックス)。スサノヲノミコトVS新撰組一番隊組長・沖田総司がついに決着を迎える。新撰組は梅村真也が原作を手がけた『ちるらん 新撰組鎮魂歌』から沖田総司や近藤勇らが登場している。作中で、始まりの剣神と称されるスサノヲノミコトと、希代の剣の天才・沖田総司はどちらが勝鬨をあげたのか、その目で確かめよう。
※参考:日販「週間ベストセラー」https://www.nippan.co.jp/ranking/weekly/