【漫画】擬人化したのは京王線! 東京市電がアイドルに? 鉄道愛あふれる『フロンティア・ハイ・レールウェイ』
ーー本作を創作したきっかけを教えてください。
酒々井隼人:鉄道が好きで、魅力を発信できる手段を探していたんです。そこで、元々イラストを描いていたので、漫画がいいかなと思いました。
鉄道の歴史なんかをテーマにした漫画が、私の知る限りではなかったのも描き始めた理由ですね。
ーー作品のメイン路線に、京王線を選んだ理由は?
酒々井隼人:数年前までずっとJRを利用していたんですけど、上京をきっかけに京王線を使うようになりました。今1番身近な路線だったので、自然とメインは京王線になりましたね。歴史自体も、京王線を1番最初に調べ始めました。
ーーXでは、路線についてのポストも多く拝見しました。特に「見れば見るほど東京市電って私鉄のアイドル的存在だよな」など、路線と路線の関係に関する内容が興味深かったです。
※東京市電=東京市政時代の公営鉄道。後の東京都電。
酒々井隼人:京王線もそうなんですけど、やっぱり歴史をみると“東京市電に乗り入れたい”という考えを持っていた路線が多いんです。でも、最終的に上手くいく路線は少なくて。どこも直通したいんだなと感じると、皆の憧れの東京市電がアイドルに思えてくるんです!
ーーたしかに目標や通る駅から、顔が見えてくるようにも感じますね。
酒々井隼人:私は会社の考えや歴史が見えてくるのが、鉄道路線の魅力だと思っています。歴史のなかでどの路線がどのように関係し、どんな風に発展していったのか。また、どのような用途や目的を見据えて、どんな風に発展していきたいのか。歴史や目的が会社によって本当に多種多様で、考えの違いなんかを汲み取るのが非常に楽しいんです。
ーー擬人化作品を描くうえで、気にしているポイントはありますか?
酒々井隼人:ビジュアルを考えるうえでは、実際の制服をモチーフにするようにしています。キャラクターとしての魅力を出しながらも、知っている方が見れば「この服だからこの会社なんだな」と思ってもらえるようにしたいんです。
あと、性格は路線の歴史から作るようにしていますね。「こんな歴史だったらこんな性格だろうな」とか、「この路線とはこんな関係性だろうな」とか考えてます。
ーー最後に、今後はどのような漫画を描きたいですか?
酒々井隼人:まずはこの作品の続きを描いていきたいですね。開業から始まって、現代に至るまでは描かなければと勝手に思っています。あとはやっぱり電車や鉄道路線が好きなので、『フロンティア・ハイ・レールウェイ』が完結してからも、ほかの路線の漫画を描きたいです!