【漫画】なぜバイト先に中学生店長と熱帯魚? ゆるかわSNS漫画『アクアショップととむら』


ーー本作を描いたきっかけを教えてください。

あおば:最初は、アクアリウムを知らない方に魅力を知ってもらいたいと思ったのが始まりでした。

 私自身アクアリウムショップで働いていた経験があるんです。でも今、アクアリウム業界が下火になっていて。好きな業界がもっと盛り上がってほしいと思って、描き始めました。読んでいただいた方に、「アクアリウム面白い!」と思ってもらえたらという気持ちです。

ーーアクアリウム業界の事情、まったく知らなかったです。

あおば:近年で立て続けにアクアリウムの有名店が閉まっていて、夢中になったアクアリウム業界が下火になっているのが非常に悲しいんです。

 もしかしたらアクアリウムに、“お金がかかる趣味”というイメージがある方も多いのが原因かもしれません。でもアクアリウムは、工夫次第でリーズナブルに楽しめる趣味なんです。小型水槽であれば初期費用も少なく、ランニングコストも安く済みます。私はアクアリウムのポリシーとして、「安く、楽しく、ラクに、綺麗に」を掲げています。想像以上に敷居が低く、格別の癒しを与えてくれる趣味だということも作品を通して伝えたいです。

ーーアクアリウムへの愛が、強く伝わってきました。作中のアクアリウム知識のシーンは、自身の体験をベースに?

あおば:熱帯魚の話なんかは、アクアリウムショップで働いていた頃の知識をベースにしています。

 キャラクターが魚に噛まれて怪我をしたというシーンがあるんですけど、それも実体験がモデルで。実際にアクアリウムショップで働いていた時代の先輩が、魚に噛まれて流血沙汰になったことがあるんです。

 実際に触れていたころの知識を基にしているので、割とリアルに描けているかなと思います。

ーー本作は本格的なアクアリウム知識はもちろん、かわいらしいキャラクターも魅力の1つだと感じました。

あおば:やはりかわいらしいキャラクターの方が、皆さんに見ていただけるのかなというイメージがありました。元々二次創作のギャグ漫画を描いていたこともあり、作風自体はかわいいキャラクターのコメディにしようと決めました。

ーーあおばさん自身が気に入っているポイントは?

あおば:実はアクアリウムの面白さを訴求したいという目的も相まって、主人公のお姉さんは結構私自身を投影したキャラクターになっているんです。性格も少し似ていますね。

 お姉さんに、主人公をアクアリウムの沼にハマらせてくれと想いを託しています。なので、お姉さんである“いなほ”は気に入っていますし、思い入れのあるキャラクターです。

ーー好きな漫画家はいますか?

あおば:私自身は結構シリアスなファンタジーが好きで、『ベルセルク』の三浦建太郎さんが大好きなんです。

 最近だと、野田サトルさんの『ゴールデンカムイ』も好きでよく読んでいます。作品の影響で、キャンプも始めました。

ーー今後はどのような漫画を描きたいですか?

あおば:アクアリウムをテーマにした本作も、主人公がアクアリウムの沼にハマるくらいまでは描いていきたいなと思っています。キャンプのレポ漫画も描いているので、それも継続して描きたいです。

 あとはメダカのブリーダーを副業でやっていて、その辺りのことも描いていきたいなと考えています。メダカのお話はいつになるか未定なんですけど、キャンプのレポ漫画や本作は随時更新しているので、気が向いたら読んでもらえると嬉しいです。

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