『MIND ASSASSIN』『密・リターンズ!』『WILD HALF』……「#ジャンプそんな漫画あったな選手権」で懐かしの名作が話題

 1月9日から10日にかけて、「#ジャンプそんな漫画あったな選手権」というハッシュタグがXでトレンド入り。懐かしのジャンプ漫画たちが話題になっている。

 「そんな漫画あったな」という言葉からは、「取るに足らない、記憶の片隅にあるマイナー作品」というニュアンスも感じられる。しかし、実際に語られているのは、打ち切りに納得いかなかった個人的に好きな作品、コアな漫画好きからすると“必修科目”とも言える人気作だが、一般認知度が高いとは言い難い作品など、思い入れの深いマイベスト的な作品が多く、「少年/少女」と言われる時期を過ぎた読者にとってはしみじみと味わい深いポストにあふれている。

 『てんで性悪キューピッド』(冨樫義博)や『サバイビー』(つの丸)、『逢魔ヶ刻動物園』(堀越耕平)や『PSYCHO+』(藤崎竜)など、メガヒット作を持つ作家の隠れた(?)名作をあげる声も多いが、現在アクティブではない漫画家で多くのユーザーが話題にしているのは「かずはじめ」だ。

 デビュー作『MIND ASSASSIN』(1994~1995)は、他人の記憶と精神を破壊する暗殺能力を持った主人公・奥森かずいにカリスマ性があり、人気声優・緑川光が声をあてたドラマCDもファンから好評だった。また、『明稜帝 梧桐勢十郎』(1997~1999)も学園の“独裁者”とも言える一見横暴な主人公・梧桐勢十郎が魅力的で、今なお人気が高い。『MIND ASSASSIN』は未完で終わっていることもあり、「今でも復活を待っている」という声も聞かれた。

 また、シビアな週刊連載のなかで惜しまれながら打ち切りになった作品として、八神健の『密・リターンズ!』(1995~1996)を挙げる声も多い。同僚にプロボーズをした翌日、少年を助けて命を落としてしまった高校教師が、その少年に魂を移し替えられーーというSF要素のある学園ラブコメで、丁寧な作画と物語でファンを獲得していたが、人気獲得へのテコ入れか、途中からバトル漫画に転向。今も「恋愛漫画として続いた世界線が見てみたかった」と考えるファンが少なくないようだ。

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