千葉雄大 最近の悩みは「話が広がらないこと」飾らない人柄で炸裂する本音トークを聞く

千葉雄大『喋って食って零キロカロリー』(ワニブックス)

 「千葉雄大って、面白い」――きっと読めば、そうつぶやきたくなる本『喋って食って零キロカロリー』(ワニブックス)が、11月20日に発売された。雑誌『+act.(プラスアクト)』にて現在も連載中の『喋って食って零キロカロリー』は、「毎月、千葉がなにかを食べながら喋っているだけ」というコンセプトで始まった連載企画で、そのインタビュー文は「かざらない本音」が炸裂している。

 フリースタイルのインタビューとは別に、千葉が原稿をチェックする際に書くという手書き部分もまた秀逸。「口が悪いな」なんて自らツッコミを入れる切れ味の鋭いコメントや、より熟考して言葉を綴った後書き的な文章など、インタビュー内容をさらにもう一段階味わうことができ、またもやクスッとさせられるのだ。

 約6年分の連載をまとめた書籍化にともない、本書には北海道での撮り下ろしカットも収録。加えて、高校時代からの親友との対談「千葉と田中」も。親友の目から見た「千葉雄大の面白さ」も存分に語られているのだ。そんなテレビや舞台では観られない素の魅力が存分に引き出された本書について、千葉本人にインタビュー。すると、またまたニヤリとしてしまうこと必至な話が飛び出すのだった。

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■仲間内でヒソヒソ話すテンションで始めた連載なのに、本になるなんて!

――『喋って食って零キロカロリー』の連載は2018年から始まったんですね。

千葉雄大(以下、千葉):ね、僕もびっくりしました。もう6年もやってるんだ、って。僕としては、仲間内でヒソヒソとご飯を食べながら話しているテンションでやってきたので、まさかこんな本になっちゃうとは。

――連載が始まった当初のことは覚えていらっしゃいますか?

千葉:喋ることも食べることも好きなので「そういう内容にしましょう」って始まって……。このタイトルロゴのデザインは……? (スタッフに確認中)え、僕がこういう風にしようって言ったの? …………言ったそうです(笑)。そういう気分だったんでしょうね。

――(笑)。リラックスして本音を話されている感じが本文からも感じられて、楽しく読ませていただきました。

千葉:それはよかったです。お店に行って食べたり、公園でピクニックみたいにして食べたり、今取材を受けているこの部屋でも買ってきてもらったものを食べたりしたこともありましたね。そういえば、料理したこともあったな~。

 こういう連載をまとめて書籍化されるときって抜粋されたものもあると思うんですけど、この本はちゃんと2018年5月掲載分からもれなく全部入っているんで。僕としてはすごく思い出深い本になりました。

――2020年にはステイホームの時期もありましたね。改めて変化の多い数年間だったなと思ったのですが、ご自身では振り返ってみて「変わったな」と感じるところはありましたか?

千葉:あんまり自分では変わっていないと思うんですけど、なんか手書き部分が年々長くなってるなっていうのは感じました。喋り足りなかったのかな(笑)。文章を書くのはもともと好きでしたが、手書きはそんなに好きなわけではないんですけどね。でも、こうして見ると字も結構変わってますよね。

――使われているペンが変わったのかと思いました。

千葉:それが同じペンなんですよ。ちょっとだけ太いサインペンのときもありますけど、基本的には初回からマッキーの細い方で書いています。何が変わったんだろう、不思議!

――手書き部分は、取材とは別のタイミングで書かれているんですよね?

千葉:そうです。原稿をあげていただいて、それを読み返しながら書いています。だから自分で「何を言ってんだろう」って思うときもあります。そんなに時間が経っていないはずなのに。

――でも、その温度感のギャップも楽しめました。

千葉:そう言ってもらえるとうれしいです。そんな一貫性のある人間じゃないんでね。申し訳ないですけど、インタビューごとに「なんか言ってること全然違うじゃん」みたいなこともあるから。

――そういうところをツッコまれるとどうなりますか?

千葉:僕は割と口が立つタイプなんで、筋が通るように反論しちゃうんですよね。ネガティブな発言には、特に。それを「世直し」なんていいように言ってるんですけど。でも、あとになって「ちょっと言い過ぎたかな」って思うこともあったりして。

――「世直し」とはいいですね。そんな千葉さんの言葉選びの面白さも、この本から感じられました。千葉さんのファンのみなさんはもちろん、本音ベースのエッセイがお好きな方にも刺さるのではないかな、と。

千葉:それいいですね! 僕のことを全然知らないけど、手にとってみたら面白かったって思ってもらえたらうれしいです。

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