【漫画】校則違反の“乱れた”服装や髪型、そこに理由があったとしたらーー風紀委員の葛藤を描いたSNS漫画にキュン
『好きな男の子には 服装チェックが甘々(?)になる女の子の話』を読む
『ダメだ』と言われていることは、本当にダメなのだろうか?
——なぜ『好きな男の子には 服装チェックが甘々(?)になる女の子の話』を制作しようと?
矢野:「一般的に『ダメだ』と言われていることは、本当にダメなのだろうか?」という疑問を作品に混ぜ込みたかったからです。「世間的には『だらしない恰好はダメだ』と言われているけど、本当は応援している人もいるよ」ということを伝えたくて本作を制作しました。
——そこからとんとん拍子で制作が進んだと。
矢野:いえ、下絵段階で自分の絵の下手さに絶望して、実は半年ほど作業がストップしてしていました。ただ、その半年間、連載作家の先生のアシスタントを経験させてもらい、そこで画力をかなり鍛えていただき、「今なら描けるかもしれない!」という自信を手に入れて本格的に描き始めました。
——風紀委員と服装が乱れている生徒の物語にした狙いは?
矢野:「ヒロインがヒーローを守る」という作品をずっと描きたかったことが大きいです。“風紀委員”というポジションは現在はあまり聞かないかもしれませんが、「この設定なら違和感なくヒーローを守ろうとすることができるかも!」と思って選択しました。
——北野と宮島をどのようにして作り上げたのか教えてください。
矢野:北野ちゃんは当初ふわふわのショートボブだったのですが、急にツインテールが描きたくなって変更しました。宮島くんはとにかくチャラくなることを意識しています。また、以前女性編集さんが「韓国男子は最高!」と言っていたことを思い出し、後半の宮島くんは韓国男子を検索して参考にしました。
——宮島のビジュに北野がキュンキュンするシーンが多かったです。特に宮島のデザインでこだわった部分は?
矢野:私は男性の鎖骨が好きなので、チャラい時の宮島くんの鎖骨はどの服でも出しました。鎖骨は絶対です(笑)。また、髪の毛もふわふわにするように意識をしました。
——あらゆる喜怒哀楽を見せてくれる北野も可愛らしかったです。北野の表情を描くうえで、喜怒哀楽を描き分けるうえでこだわったことを聞かせてください。
矢野:北野ちゃんは思ったことが表情に出ちゃうタイプの子で、その純粋さ・天真爛漫さを描くように心がけました。描いている時は自分も感情移入をしながら描いています。
——両片思いのすれ違いがしっかり表現されていました。改めて2人のすれ違いを描くうえで意識したことはありますか?
矢野:「お互いが大切に想っているからこそすれ違ってしまう」という様子は描きたかったです。「2人がどういう経緯を踏め、どう想い合うようになったのか」という、作中には描いていないところまで思慮を巡らせて描きました。とても大変な作業でしたが、漫画を描くうえで必須なことなので、これからも精進したい部分です。
——今後の漫画制作の予定など教えてください。
矢野:現在、別名義で連載準備をしている作品があります。また、憧れの雑誌デビューも目指しているため、頑張っていきたいです!