【推しの子】アニメ2期の見どころは原作者と制作側の衝突? 「メディア化」にかかわるリアルな問題描く

※本稿は『推しの子』のネタバレを含みます。原作未読の方はご注意ください。

 伝説アイドルの星野アイを目指してアイドルを目指す星野ルビーと、アイを殺した犯人を探るため、俳優として芸能界で活躍する物語を描いた『【推しの子】』。

 ファンタジー要素も含みながら、芸能界の裏側やダークな一面も描かれるリアリティも高く評価されてきた作品だ。アニメ第2期では、ストーリーはもちろんのこと、オープニングの最後のカットに映った拍手を送るアイの姿や、第一話で差し込まれたネタバレに対する注意喚起のCMが話題となり、SNSでも中心に話題となっている。

 第一話では、人気漫画『東京ブレイド】の舞台化をするにあたり、稽古に励んでいる主要メンバーたちが登場。劇団ラランドの天才・姫川大輝の影響を受けつつ、着々と形となってきたところ、原作者・鮫島アビ子が稽古場に訪れるという展開だ。自身の作品が舞台化されることから、初めはキラキラとした目で稽古を見つめていたアビ子だったが、「台本を全部やり直したい」と衝撃の一言を残して第1話が終了した。

 「2.5次元舞台編」とも言える今作の見どころは、大輝の演技に引っ張られるように有馬かなやアクアたちの役者としての急成長のほか、大輝とアクアの意外な繋がり、そして第一話で生じた制作陣と原作者のすれ違いというポイントが挙げられる。

 3点目については、極めてタイムリーといえる話。人気作『セクシー田中さん』のテレビドラマ化において、悲しい問題が起こってしまったばかり。この問題をひとつのきっかけとして、原作者が蔑ろにされたり、ドラマ化や映画化に際して十分と思える報酬を受け取っていなかったりというエピソードが口々に語られた。

関連記事