【漫画】Xで27万いいね! もし「シンデレラ」が家族と仲良し&食いしん坊で勝気な性格だったら?

――Xで約27万のいいねが付いていますが、ご自身としてどう捉えていらっしゃいますか?

西造:あまり理由に思い当たるものがなく……。当たりくじを引いたのと同じだと思います。ラッキーでした。

――改めて本作の着想や「見切り発車」の原動力について教えてください。

西造:昔、中学生くらいの頃に色々な民話のシンデレラを集めた本を読む機会がありました。残念なことにタイトルは失念しましたが、そのうちの1冊に変人シンデレラのお話があったんです。その中のシンデレラは普通に家族に愛されていて、なのに変人で、姉に舞踏会に誘われるのに断り、そのくせ自力で魔法を使って舞踏会に参戦(笑)。そのうえ王子を落とすという、つよつよな女の子でした。

 こんなお話が世界のどこかで語り継がれていること、それがシンデレラの原作のうちのひとつということに、大変ときめきました。そんなときめきを何年も募らせてこじらせた結果、自分から出てきたのが本作です。

――ご自身も食いしん坊な異性に惹かれたりしますか?

西造:食べるのは大好きです。芋はどこで食べても安定しておいしいです。

――続編を待つ声もあるかと思います。

西造:当初から数字がまわったら描こうと思って公開したのですが、予想だにしない回り方をしたので描かねばなるまいと思っています。

――最近では『夜勤事件』、『ペット人間』のコミカライズを担当されていますが、これについても教えてください。

西造:『夜勤事件』の原作はゲームで、私自身もプレイしながらネームを描いています。ホラーなので夜中にひとりでプレイするのは辛いです……。夜中にひとりでホラーゲームと向き合う私の気持ちがみなさんと共有できるといいなと思います。

 一人称で進むゲームなので、主人公・結貴乃は読者の方が自己投影できるように無口な女の子の設定にしました。描いているうちに「無口な女の子はかわいい」ということに気付いてしまいました。

――『ペット人間』は?

西造:原作小説は冒頭から衝撃的な展開が続くので、夢中になって読みました。原作の持っているスピード感や、閉鎖されたコミュニティの息苦しさ、思春期の子供たちの切迫した描写を、上手く落とし込んで描きだしていきたいです。

――作家としての展望、なりたい作家像を教えてください。

西造:デビューする時「マンガを描くだけで生活できるなんて天国かよ!」と思っていました。今もその気持ちは変わらないです。その先になりたい作家像というものがあるような気がしますが、まだ言葉にできません。もっとマンガを描きたいです。

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