ラブライブ!、プリキュア手がけるアニメーター・斎藤敦史 キャラを魅力的にするデザイン論

■次はどんな作品を手掛けるのか

――斎藤さんは現在も膨大な仕事量を抱えておられますね。今年も話題作が目白押しです。

斎藤:昨年は『プリキュア』をやりつつ、『ラブライブ!』もやるといった具合に、ベクトルが違うものを並行してやっていました。仕事に向き合う姿勢は若干真面目寄りですが、根本的には怠け者なのでだらっとしていたい。でも、気を抜くと仕事を受けすぎてしまうので、自己マネジメント能力が高い人に憧れますね。仕事ばかりになりすぎるとアウトプットばかりになってしまうので、何か新しいことに興味を持ったり色んな経験をしなければいけないなと思います。

――怠け者と言っているのに、仕事はたくさん受ける。いったい斎藤さんはどっちなんですか(笑)。その大変さを紛らわすような趣味はないのでしょうか。

斎藤:趣味的な絵を描きたいです。アニメにしても自主制作的なものだったりとか、今は平面構成的な絵も描いてみたいです。最近は仕事一辺倒なので、趣味の絵を描かなくなると仕事の絵も固くなってしまうので、どうしたもんかな…… と思います。絵のようなものを製図しているような感覚になってしまうこともあるので、もっと感情的というか、表面的でない絵らしい絵を描けるようになりたいです。

――仕事でも趣味でも絵を描いてしまう、やっぱり斎藤さんも生粋のクリエイターですね。今後はどんな作品を手掛けていきたいと考えていますか。

斎藤:ありがたいことに、大きなシリーズ作品に連続でかかわらせて頂いているので、これから何か関われるとしたら、どういう方向になるのかは自分でも気になります。基本的には需要があって依頼をいただいて、初めて仕事が産まれるので、何かこれが合うのではと思ってもらえるものがあればアニメでもそれ以外でも、色んなお仕事もやってみたいです。これまでアニメーターをやってきて想定外の仕事の連続でした。これからかかわる仕事も、不測の事態ごと楽しんでいけたらいいなと思っています。

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