「桑原のジンクス」と呼ばれる都市伝説とは? 『幽☆遊☆白書』のキャラ設定に関する意外なエピソード
Netflixで独占配信中の実写版が世界的ヒットとなっている『幽☆遊☆白書』。様々なバトル展開や個性豊かなキャラクターたちが魅力の作品だが、そのキャラ設定には実は意外な裏話がいくつかある。どれも作者・冨樫義博の遊び心が感じられるものだが、今回はそんな『幽☆遊☆白書』のキャラ設定に関するエピソードを解説していきたい。
キャラの名前はあのプロ野球の大スターやアイドルが由来?
まずに初めに紹介したいのが、主人公・幽助のライバルであり親友の桑原和真について。技名に「落合流首位打者剣」や「帝京高校サヨナラツーラン剣」とつけているなど野球好きの一面がうかがえるが、実は桑原の名前はかの有名な野球選手たちからつけられている。
その野球選手とは、KKコンビとして日本中を沸かせた甲子園の大スター、桑田真澄と清原和博だ。桑原という苗字はおまじないの「くわばらくわばら」から来ているが、漢字を見ると桑田の桑と清原の原で一文字ずつ貰った形になっている。そこで同じように名前も和博の和と真澄の真で和真にしたそうだ。
余談だが『幽☆遊☆白書』連載当時、「桑原のジンクス」と呼ばれる都市伝説があった。作中で桑原が活躍するとなぜかプロ野球で桑田と清原が不調になり、逆に桑原が登場しなかったりピンチだったりすると桑田・清原は好調になるというもの。
当時このジンクスを信じる人は多く、挙句の果てには球界から作者の冨樫へ「桑原を活躍させないでほしい」と依頼があったとのこと。桑原の出番が後半になるにつれて減っていったのはこのためだと言われている。もちろんこのジンクスに根拠はないが、霊がテーマでもある『幽☆遊☆白書』なだけに何かスピリチュアルな作用を感じてしまうものだ。
同じく主人公・幽助の仲間である蔵馬と飛影の名前の由来については諸説ある。鞍馬山と比叡山から取ったとするものや戦艦の「鞍馬」「比叡」を由来とする説もあるが、作者の冨樫が言うには「感覚から選んだ音に漢字を当てただけ」とのこと。そこから尾ひれがついて様々な説が出たようだ。
なお、蔵馬の人間名である南野秀一の由来は南野陽子から。蔵馬の正体は妖狐という妖怪だが、この妖狐(ようこ)が南野陽子(ようこ)とかかっている。
※トップ画像:KOTOBUKIYA「ARTFX J 幽☆遊☆白書 桑原和真 1/8スケール PVC製 塗装済み完成品 フィギュア PV109」(C)Yoshihiro Togashi 1990年-1994年 (C)ぴえろ/集英社