近年認知度と人気を急速に拡大している、縦スクロール＆フルカラーのマンガ「webtoon」。今その勢いを牽引していると言えるのが、「LINEマンガ」のオリジナル作品『入学傭兵』（原作：YC／作画：rakhyun）だ。2023年の年間販売金額が10億円を超え、2024年1月時点で国内累計閲覧数は4億ビューを突破。マンガ好きの著名人にもファンを公言する人が多く、加速度的に人気を高めている。

『入学傭兵』プロローグを読む

　『入学傭兵』は、8歳のころに飛行機事故に遭い、唯一の生き残りとなった主人公・帯刀壮馬の物語だ。海外で10年もの間傭兵として過ごしていた壮馬は、ついに帰国が叶い、2歳年下の妹・由利奈と同じ高校に入学。しかし、ようやく再会できた愛すべき妹は学校でいじめを受けていてーー。

　本作の人気の要因は、何と言っても主人公＝帯刀壮馬のカッコよさだ。人目を惹く美しさもさることながら、傭兵として過酷な日常を生きてきたことから、肉体・精神ともに常人ではない……どころかほとんど無敵と言っていい強さで、いじめっ子や不良生徒はもちろんのこと、半グレや暴力団、国家権力にも屈することがない。“敵”に対する容赦のなさも凄まじく、理不尽な問題を次々と解決していく姿が痛快だ。

　壮馬は誰よりも頼りになるが、一方で、ただ無感情に敵を排除するだけの男ではない。その本質は祖父と妹、そして仲間たちの幸せを願い、いつでも自分を犠牲にできる心優しい青年だ。長い傭兵生活から社会常識にやや難があるのも可愛らしいところで、無自覚に多くの人の心を奪っているが、特に恋愛の面では人から向けられる好意に鈍感で、今のところロマンスに発展しそうな気配はない。容姿端麗で優しく、自分から手を出すことはないがケンカは最強。機転が利き、家事も率先して行う……という“スパダリ”的存在感だが、その愛情がもっぱら家族に向けられているのも、幅広いファンを獲得している理由かもしれない。

　また魅力的なヒーローと、痛快なストーリーに加え、爽快かつ迫力のアクションも見逃せないポイントだ。縦スクロール＆フルカラーという「webtoon」の特性を活かし、アニメーションに近い臨場感を感じさせるアクションシーンは、見応え十分。壮馬のシャープな動きと強烈な打撃が流れるように表現され、日常シーンとの緩急で読者を飽きさせないのだ。

　キャラクター、ストーリー、作画という全ての点で、“webtoonの真の実力”を知りたい人におすすめできる『入学傭兵』。トレンドに乗り遅れたくない人は、まずはプロローグから無料話を読み進めてみてほしい。きっと壮馬に惚れ込み、スクロールする指が止まらなくなるはずだ。

『入学傭兵』
作品URL：https://lin.ee/OVIM9xR/pnjo
コピーライト：©YC・rak hyun/LINE Digital Frontier