「ヤングマガジン」にて人気連載中の『マイホームヒーロー』は、愛する娘のために“ただの弱いおじさん”こと主人公・鳥栖哲雄が裏社会に立ち向かっていくクライム・サスペンス漫画だ。好評を得たアニメ化に続き実写映画化とドラマ化も決定しており、ネット上では「アニメも良かったから実写も楽しみすぎる」などと話題を呼んでいる。そんな今注目の『マイホームヒーロー』とはいったいどんな作品なのか掘り下げていこう。

真面目なサラリーマンが殺人犯へ……詳細な死体処理描写が衝撃的！

　主人公の鳥栖哲雄は、おもちゃメーカーの営業職として働く47歳のしがない会社員。大学1年生の娘・零花を溺愛しており、「零花のためならなんでもできる……　やってみせる」と豪語するほど。ある日一人暮らしの零花のもとを訪ねた哲雄は、零花の彼氏・麻取延人が半グレ組織に属するDV男で、金目的で零花に近づいたことを知る。愛する娘を守るために延人を殺してしまうところから、物語は大きく動き出していくのだった。

 ごく平凡で真面目なサラリーマンと紹介される哲雄だが、実は多方面に才能を持つ人物だ。大学時代は演劇サークルで脚本を書き、趣味は推理小説を読むことと書くこと。日頃からミステリーに使えそうなトリックをメモしており、この膨大な知識量がサスペンス要素を多様に含んだストーリー展開に関わっていく。

  零花の彼氏・延人を殺してしまった哲雄は、小説で得た知識をフル活用し“とにかく死体が見つかり事件化しないために”と風呂場で死体処理を始める。「一番現実的なのはミンチにしてトイレに流す方法」や「浴槽全体を鍋にして死体を煮込む」などの詳細な死体処理描写に、ネット上では「描写がリアルすぎて衝撃的」「深夜ドラマで放送するのも納得」などの声が上がっていた。

協力者の妻や共闘戦線を結ぶ恭一など、重要人物たちと今後の展開にも注目

　哲雄の妻であり零花の母親である鳥栖歌仙は、哲雄が延人を殺した現場にたまたま居合わせ、娘のためにと哲雄の協力者になる。夫の殺人にも怯まず実行役もやってのける彼女の存在についても、ネット上では「ただものではないのでは？」との声が寄せられているようだ。「ただの主婦って感じではないよね」「歌仙がサイコパスすぎる」などの意見もあり、彼女の協力なしには哲雄の完全犯罪は成り立たないと言っても過言ではないだろう。

  さらに哲雄と一時的に共闘戦線を結ぶことになった、半グレ組織の1人・間島恭一も注目の重要人物だ。表面上は協力者としながらも恭一に罪をなすりつけたい哲雄は、血痕や指紋を浮かび上がらせるALSライトを使用し、恭一宅の金庫に延人の骨を隠すことに成功する。しかし恭一の方も哲雄が延人を殺害した確信に近づいており、「2人の騙し合いがハラハラする！」「恭一の存在が物語の面白さを倍増させてる」との声も上がっている。

 『マイホームヒーロー』は大きく分けて3部構成になっており、アニメで放送されたのは漫画の1巻～6巻までの第1部の内容だ。ネット上では「アニメ化した範囲が一番面白い」との声もある一方で、「2部は長いけど最後スカッとする」などの意見もある。また「内容がアニメよりドラマ向きだと思う」「ドラマ化したら海外ドラマより面白いかも」との声もあり、今回の実写ドラマ・映画化にファンからも期待が寄せられているようだ。現在も連載中の原作18巻以降では第3部が展開しており、今後の展開では“ただものではない”哲雄とその妻・歌仙についても明らかになっていくのかもしれない。