八木勇征が語る、被写体/表現者としての成長「みんなにドキドキしてほしいから、頑張って身体を作りました」

八木勇征が語る、肉体美へのこだわり
八木勇征 2nd写真集『Be my』(幻冬舎)

 FANTASTICSが幻冬舎とタッグを組み、毎月書籍を発売するプロジェクト『GL-9 ~FANTASTICS BOOKS~』。その第8弾として、ボーカル・八木勇征の2nd写真集『Be my』が10月24日に刊行された。

 今回撮影を行ったのは、多様な文化が混在する美しい街、シンガポール。近年はFANTASTICSとしての活動に加えて、ソロプロジェクトも始動。俳優としても高く評価されている彼が、初めて訪れた土地で感じたこととは――?“表現者”として進化し続ける八木勇征に、写真集の制作や多忙を極めた2026年の音楽活動について振り返ってもらった。

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ツルツルだし、ピカピカ光ってるんです(笑)

――今年3月に『GL-9 ~FANTASTICS BOOKS~』がスタートして、八木さんで第8弾となりますが、写真集『Be my』はどういったところから作り始めたのでしょうか。

八木勇征(以下、八木):僕が写真集を出すのは2度目なんですが、前回の1st写真集『CONTACT』では日本国内のいろんな場所に行って撮影したんです。だから今回は、どこか海外で撮りたいなと思っていて。なおかつ、いろんなシチュエーションで、その時の服装や建物の内装によってどんどん表情が変わっていくような写真が撮りたいと思っていたので、それを叶えてくれる場所はどこなんだろう?っていうことで、スタッフのみなさんと候補地を探しました。その中でスケジュール的にも合うのがシンガポールでした。初めてのシンガポールだったんですが、車で移動するにもそこまで時間がかからず、魅力的なスポットが散りばめられていて、最高のロケーションだなと思いました。

――初シンガポールの第一印象は?

八木:「暑い」「湿気が多い」ですね。でも僕、湿気が多いところが結構好きなんですよ。めっちゃ乾燥肌なので、そのぐらいのほうが肌のコンディションが良くて。

――顔面アップのカットも、お肌がゆで卵みたいにツルンとしてますもんね。

八木:そうなんです。ツルツルだし、ピカピカ光ってるんです(笑)。そういった好条件も合わさって、思い通りの写真集が作れたなと満足しています。

――現地入りする前に、個人的に「ここは絶対行ってみたい」「ここで撮影したい」と思っていた場所はありますか?

八木:やっぱり、有名なマーライオンは絶対行きたかったですね。それはどこかしらに差し込みたいなって思っていましたし、実際に撮影もしてきたので、どこにマーライオンがいるか探してみてほしいです。あとは、序盤のページを撮影したガーデンズ・バイ・ザ・ベイ。ここもシンガポールで大人気の植物園ということで、観光客の方がたくさんいる中での撮影だったんですが、時間によってライトアップされたり、音楽が流れたりと、いろんなエンターテインメントが散りばめられているところで。そういう演出があるとは事前に聞いていたんですが、実際にその空間で撮影してみると、自分自身もそのエンターテインメントの一部になれた気がして楽しかったです。他の場所での撮影もそうですが、ロケーションに引っ張ってもらえたというか、シンガポールだからこそ引き出してもらえた表情や雰囲気がたくさんありました。

――カメラマンの土山大輔さんとの撮影はいかがでしたか?

八木:つっちーさんとご一緒するのは今回が初めてだったんですけど、僕のヘアメイクさんとつっちーさんはもともとお知り合いだったそうで、ヘアメイクさん経由で「すごく魅力的な写真を撮る方だよ」と伺っていたので楽しみにしていました。そしたら、本当にすごい方で! その場で自然光とかライトの当たり方とかを全部加味して撮ってくださっているから、パッと撮っただけでも、写真の質感がめっちゃ綺麗なんですよ。それを「今撮った写真がこれだよ」ってリアルタイムで見せてもらいながら撮り進めていけたので、僕も「こういう感じで動いたら、こういう感じに撮っていただけるんだろうな」ってイメージしやすかったです。僕がやりたいことを察して、先回りして動いてくださる方で、自分がどういうふうに動いても対応してくださるんですよね。だから躍動感のある写真も撮れたし、一瞬の表情を切り取ったような写真も撮れたし、ちょっと引きで建物との相乗効果を生み出してくれてるカットもあるし。本当にバリエーション豊かな素敵な写真を撮ってくださったので、つっちーさんとご一緒できてありがたかったです。

撮影/土山大輔(TRON)
©LDH JAPAN / GENTOSHA 2026

――事前にしっかり打ち合わせをして撮るというよりも、その場でカメラマンさんと呼吸を合わせて撮っていく感じだったんですか?

八木:そうですね。シチュエーションごとに、つっちーさんが「ここで、こうしてみるのはどう?」って提案してくださって。逆に僕からも「こういうのはどうですか?」って提案したりして、コミュニケーションをとりながら撮っていきました。あとはもう、流れに身を任せましたね。僕自身、できるだけ自然体のまま撮りたかったので、「撮影してます!」っていう気持ちで撮ってるわけじゃなくて。それこそ、友達に記念撮影してもらってるくらいの感覚で撮ってたところもありますし、我ながら良い表情をしてるなって思います。

自分を見てみんなにドキドキしてほしい

――個人的には、白タンクトップに花柄シャツを着て、プールサイドで両目を瞑っているカットが気になりました。これはどういう表情?

八木:このカットはシンガポールに着いて一発目の撮影だったんですよね。で、太陽がまぶしくて、ピッカピカしてて……「気持ちいい~!」の顔です(笑)。『Be my』の特典にはアザーカットを収録したスペシャルブックがつくんですけど、そっちは割とこういう表情が多いんじゃないかな?ドラマや映画でもよくあるじゃないですか。作中では真剣な表情で緊迫したシーンを撮ってるけど、メイキング映像ではキャスト同士がわちゃわちゃ楽しそうにしてる姿を見せていて、そのギャップが面白かったりしますよね。それと同じように、『Be my』も撮影の表と裏をお見せする仕様になっているので、本編ではドラマティックな雰囲気を感じていただきつつ、スペシャルブックでは、撮影クルーの一員になったような気持ちを味わっていただけるんじゃないかなと思います。

――撮影期間中、完全にオフの日ってあったんですか?

八木:完全なオフはなかったですね。スケジュールは割と詰まってました。(パッと表情を輝かせて)でも、泊まったホテルの設備がすごく良くてですね。地下にすごい広いジムがあったんですよ。

――さすが筋肉王子、シンガポールでもジムですか(笑)。

八木:あははは。そのジムが朝の5時から開いてたので、滞在中は夜22時に寝て、朝5時に起きてジムでトレーニングして。その後、シャワーを浴びてメイクをして撮影に行って、ホテルに帰ってきてトレーニングをして、寝て……を繰り返しました。トレーニングをやっておくと自分のメンタルも整うので、今ではどこにいても欠かせない習慣になっています。

――『Be my』には白タンクトップ姿や上裸のカットもありますが、トレーニングが習慣化しているなら、あえて写真集用の身体作りをすることはなかったんでしょうか。

八木:いえ、同時期にドラマも撮影していたので、その空き時間を駆使してトレーニングはしてました。でも全身というよりは部分的に、背中や腕、肩周りを重点的に鍛えていて。3年半前(1st写真集『CONTACT』)と比べると、そのへんの筋肉の付き方がかなり違うなって思います。

――腕や肩周りをメインに鍛えたのは、タンクトップが似合う身体にしたかったから?

八木:それもありますけど、肩周りを鍛えておくと、タイトなシャツを1枚で着る時にも綺麗なラインで着こなせるんです。それに、シャツ越しに筋肉のラインが見えるのもセクシーだと思うし、そんな自分を見てみんなにドキドキしてほしいから、頑張って身体を作りました。

この肩、ミカンが入ってるみたい

――では、シャツというワードが出たので衣装のお話を。かなり多くの衣装を着られていますが、何着くらい着たんですか?

八木:15着くらい持って行って、13着ほど着ましたね。ヘアメイクさんと同じく、スタイリストさんも長年担当してくださっている方で、僕のチームみたいになってるんです。なので、僕の体型や良いところも熟知してくださっていて。衣装に関しては結構お任せした部分が多いんですが、どんなジャンルの服装を用意していただいても、魅力的にしてもらえてるなって思います。

――特にお気に入りの衣装があったら教えてください。

八木:全部素敵ですけど、1つ挙げるとしたら、カーキのセットアップでオレンジのネクタイをしているやつかな。一見ミリタリーな感じがするのに、どこか綺麗さも残しつつ、ヨーロッパの匂いも感じるようなスタイリングで、個人的にすごく好きでした。今回の衣装って、ブラウンとかオレンジとか、秋っぽい色のものが多いんですよね。それがロケーションの色味とも合わさって、“『Be my』の色”を作ってくれているなと思いました。(と言いながら、白タンクトップ姿のカットを見て)これいいなぁ……。腕の仕上がりがいい。この肩、ミカンが入ってるみたい。

――「肩にミカン入ってるよ!」って、ボディービルダーの大会でしか聞かなそうなワードが出ましたね(笑)。

八木:あははは。このページは自画自賛コーナーですね。

――1st写真集『CONTACT』の時は「表現者としての八木勇征」をテーマに撮影されていましたが、あれから約3年半が経ち、『Be my』の制作を通して被写体/表現者としての変化を感じたことはありますか?

八木:前回の写真集の時は割とコンセプチュアルにやっていたこともあって、シーンや衣装によって自分がやるべきことが明確にわかっていたので、その時々の切り替えが簡単だったんですよね。それに対して今回は、衣装もポーズもロケーションも違うとはいえ、1つの国の中で徹底的にカッコよく撮ること以外、あえてコンセプトをつくらなかったんです。シンガポールを舞台にした物語を撮っているような感じで。以前の自分だったら、表情が似たり寄ったりになりやすい環境だったと思うんです。でも、そこまで意識しなくても、自然と違う表情を出せていたので、そこで自分の表現者としての成長を感じてもらえるんじゃないかなと思います。

撮影/土山大輔(TRON)
©LDH JAPAN / GENTOSHA 2026

――バリエーションをつける以外で、表情作りに関してこだわったことは?

八木:素の感じのカットを撮る時は、あえて“力を抜いた表情”を意識して撮ってたりしますね。唇が少し柔らかく開いているカットが多いと思うんですけど、口が閉じてるのと少しだけ開いてるのとでは、受ける印象が全然違うんですよ。表情の緩みが出ることで、自然体に見えるというか。

――実際には不意打ちじゃないですけど、友達に不意打ちで撮られた、みたいな空気感が出ますよね。

八木:そうですね。そういった細かいこだわりが、どのカットにも詰め込まれています。

考えることの連続で、表現力は磨かれる

――八木さんはFANTASTICSのボーカルでありながら、ソロアーティストや俳優としても活躍していますが、表現力を磨くために日頃からやっていることはありますか?

八木:表現力を磨くためには、インプットの時間が大事だってよく聞きますよね。いろんな作品を観たり、経験したことのないことを経験したりするといいよって。でも僕の場合は、インプット以上に、自分の想像力を磨くのがいいなと思ってるんです。「もしも、これがこうだったら……」と考えることの連続で、表現力は磨かれるんじゃないかなって。

――と言うと?

八木:例えばドラマ撮影があるとして、僕は台本をいただいた後、自分のセリフの前の方達がどういうふうに演技をするのかを想像して、その上で自分の演技プランを考えるんです。それでも実際に現場に行ったら、自分が想像していたことと違う言い方でセリフを言われることもあるし、周りに合わせて僕の演技を変えることも多々あるんですけど。事前に演技プランをいくつも想像していけば、現場で咄嗟に違う演技を求められても対応できるし、さらに自分なりのアレンジを加えながら演じられると思うんです。かといって、強制的に考えているわけでもなく、自分があれこれ想像するのが好きだからやってることなんですが、そういうふうに妄想力を鍛えれば鍛えるほど、自分の表現力が上がっていくのを実感しているので、これが自分にとってはベストな方法なんでしょうね。

――また、今年の夏はFANTASTICSとして単独ツアー『FANTASTICS LIVE TOUR 2026 "SUNFLOWER"』を開催する一方で、『BACK TO THE MEMORIES 祭』『FANTASTICS VOCALIST LIVE 2026 "山羊と犬"』『BATTLE OF TOKYO ~RE:BIRTH~』『HiGH&LOW 10th ANNIVERSARY FEVER』といったイベントライブへの出演も多数ありました。かなり多忙な日々だったと思いますが、個人的に特に大変だったのは……?(笑)

八木:『BACK TO THE MEMORIES 祭』ですね(即答)。2日間でカバー曲を40曲くらい歌ったので、すごいことしたなぁ……って(笑)。しかも、今までの『BACK TO THE MEMORIES』はホール規模でやっていたので、今回からアリーナ規模になったことで、大丈夫かな?ってかなり心配していたんです。でも、ゲストの相川七瀬さんやTRFの皆さん、LIL LEAGUEのみんな、ずっと支えてくださっているスタッフチームのみなさんのおかげで、これまでの良いところも受け継ぎつつ、新しい要素も取り入れつつ、より広く『BACK TO THE MEMORIES』の魅力を届けられたんじゃないかなと思います。

――今年6月にはソロデビューを果たし、12月には1st EP『Puzzle』のリリースも控えている八木さん。『FANTASTICS LIVE TOUR 2026 "SUNFLOWER"』では、デビュー曲『GAME CHANGER』を披露する場面もありましたね。

八木:ソロ曲に関しては、ツアーを構成する1曲ではありますけど、「全く違う世界観になったな」というのをFANTARO(FANTASTICSファン)のみんなに感じてほしかったので、あえて演出もつけさせてもらって別空間を表現しましたね。あそこだけはもう独壇場!って感じで、FANTASTICSとは違う自分を見せたいと思っていました。もちろん大前提としては、ソロ活動も俳優業もグループに還元できたらいいなという想いでやっていますけど。ソロで楽曲を発表するからには、セルフプロデュースをしっかりして、「歌う楽曲も歌い方も見せ方も全部、自分自身だけで表現しきる」というのが自分の信念で。ダンスがあり、他のメンバーの力もあって……というグループの良さを知っているからこそ、自分1人でやりきることへの責任感を今は強く感じています。

――責任感というと、『HiGH&LOW 10th ANNIVERSARY FEVER』では、2027年公開予定の映画『HiGH&LOW THE 新世界』への出演も発表されましたし、『BATTLE OF TOKYO ~RE:BIRTH~』でも注目される場面が多く、“Jr.EXILEの顔”の1人としても背負うものが多いのかなと思いました。その点に関してはいかがですか?

八木:まずは何と言っても、“本当に恵まれた環境の中にいさせてもらえている”ということを忘れないように、と思っています。最近改めて考えていることなんですけど、僕が今いる環境って、HIROさんがいて、たくさんの先輩方が作ってくださった道の先にあるわけじゃないですか。この道を作ってくださった方々にリスペクトを持って、恩返しとしてさらに超えなきゃいけないなというふうに、最近すごく思うんですよね。それでHIROさんにも直接、「LDHを背負えるように頑張ります!」ってお伝えしていて。僕らJr.EXILEがLDHの素晴らしいエンタメを届けきることができれば、いずれは日本だけじゃなくて、本格的に世界で勝負できるようになると信じているので、僕はそこに火を点けられる存在になるべきだなと考えています。

――頼もしい!

八木:……と言っても、本来は「自分が!自分が!」っていうタイプじゃないし、この先もそこまで前に出るつもりはないんですけどね。ただ、一人の人間としても、一人の表現者としても、今まで以上に責任感を持たなきゃいけないんだろうなっていうのは感じています。

――そういう日々の中では、『Be my』の撮影も良い気分転換になったりして?

八木:そうですね。かなり良い気分転換になりました。(書籍の編集スタッフに向かって)いっぱい美味しいご飯を食べさせてもらって、ありがとうございました!(笑)。初めて食べるものもたくさんあったんですけど、全部美味しかったですね。ペーパーチキンとか、マジでみんなにも1回食べてみてほしいなぁ。

――“ご飯を食べる八木勇征”が好きなFANTAROさんは多いと思うので、『Be my』の食事カットは喜ばれそうですね。

八木:本当ですか? そろそろ、ずっと食べてるだけのMVとか作ったほうがいいかな?(笑)

――絶対需要が高いので、前向きにご検討ください(笑)。

八木:あはははは!

――では最後に、読者へのメッセージをお願いします。

八木:『Be my』というタイトルは、この写真集を受け取ってくださった方に「Be my……」の先を考えてほしい、自由に受け取ってほしいという意味合いでつけました。この撮影中、じつはムービーも回していて、僕も「Be my Love」とか「Be my Dream」といった言葉をつぶやきながら撮影していたんですよ。いろいろなものにフォーカスを当てながら。だから、みなさんにとって、この写真集がBe my……なんだったのか知りたいですね。読み終わったら、ぜひ教えてください。

■書誌情報
八木勇征 2nd写真集 『Be my』
価格:¥3,300(税込み)
発売日:2026年10月24日
出版社:幻冬舎

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