『ブルーロック』なぜ最もイカれたサッカー漫画? 圧倒的エゴイズムと超絶な神技の魅力 

 現在「週刊少年マガジン」で連載中の大人気マンガ『ブルーロック』。原作・金城宗幸氏、漫画・ノ村優介氏による同作は、累計発行部数2600万部を突破するなど破竹の勢いを見せている。第45回講談社漫画賞少年部門、TikTok上半期トレンド大賞2023話題部門賞を受賞するなど話題には事欠かない作品だが、一体なぜ『ブルーロック』は人気を集めているのか。今回はその魅力や支持される理由について迫っていきたい。

常識ではあり得ない“青い監獄”のシステム

 「史上最もイカれたサッカー漫画」の異名を持つ『ブルーロック』だが、そのストーリー展開や設定がこれまでにない“イカれた”ものになっている。従来のサッカー漫画といえば、主人公がライバルやチームメイトと共に友情をはぐくみ、切磋琢磨しながら成長していく青春ストーリーを思い浮かべる人も多いのではないだろうか。しかし本作は爽やかな友情や青春を思わせる雰囲気とは異なっている。

 物語は主人公・潔世一(いさぎよいち)をはじめとする高校生ストライカー300人が、育成寮「青い監獄(ブルーロック)」に集められたところからスタートする。そこでコーチを務める男・絵心甚八(えごじんぱち)から、日本をワールドカップ優勝に導くため「世界一のストライカーを創る実験をする」と伝えられる。

  与えられた試練は、299人を蹴落として最後の1人に残ること。しかも脱落者は永久に日本代表入りできないというかなり厳しいものだ。日本代表を目指す高校生たちの、生き残りをかけたデスゲームが突如始まる─。

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