ネットを震撼させたギャンブル中毒漫画『連ちゃんパパ』ーー作者のありま猛による“意外な”人情物語を読む
ストーリーが秀逸なため見逃しがちだが、ありま猛は画力もあり、セリフが少なくても漫画で雰囲気が出せる。
彼の漫画を『連ちゃんパパ』だけ読んだ人や、「ギャンブルの話はちょっと……」と感じた人がいたら、コミックアプリで本作も読んでみてほしい。
現在、ありま猛は「週刊少年サンデーS」(小学館)で『あだち勉物語 〜あだち充を漫画家にした男〜』を連載中だ。あだち勉とは日本を代表する漫画家のひとり、あだち充の兄で、ありま猛の師匠でもある。弟のあだち充は本作の監修を担当している。あだち勉は2004年に亡くなっているため、生前の彼を知るための貴重な資料としての意義もある漫画だ。
『連ちゃんパパ』とも『歓迎たけや旅館』とも異なる、新たなありま猛の世界観を楽しんでほしい。読み比べてみると、どの作品も楽しさが増すに違いない。