LINEマンガ&週刊少年サンデーで前代未聞の同時連載! 尹仁完×Boichi『スーパーストリング -異世界見聞録-』が告げる漫画の新時代
2023年4月19日より「週刊少年サンデー」にて連載がスタートした『スーパーストリング -異世界見聞録-』。原作は、『新暗行御史』や『DEFENSE DEVIL』などで知られる韓国のヒットメーカーにしてWebtoonスタジオ「YLAB」創設者の尹仁完が、そして作画は『Dr.STONE』や『ORIGIN』で話題のBoichiが担当する。
気鋭のクリエイター同士がタッグを組んだということもあり、大きな注目を集めている『スーパーストリング -異世界見聞録-』だが、実はもう一つ注目すべきある仕掛けが施されている。
ハイエナジーな躍動感と“良い裏切り”
“超説新次元アクション”と銘打たれている『スーパーストリング -異世界見聞録-』。本作の主人公は、両親に先立たれ、幼い兄弟たちをたった一人で養う少年マルコ・ポーロ。仕事を求めて航海船へと乗り込んだものの、何者かの手によって船が大破されてしまい、漂流の末に“絶対にいくな”と噂されるアジア大陸に流れ着いてしまう。
名前も行動も含め、かの有名な冒険家と同じ名前を持つ主人公。けれど、マルコは歴史上の彼よりも劇的で絶望的な現実と直面することとなる。漂着したマルコを待ち受けていたもの、それは規格外の猛獣、そして世にも恐ろしい化け物たちだった。絶体絶命のピンチに陥ったマルコだが、そこで不思議な少女に命を救われ、さらに彼の運命、いや存在する世界が切り拓かれていく。
巻頭カラーで堂々開幕した第1話はまだまだ謎が多いものの、後半でマルコを救う不思議な少女が繰り広げるバトルシーンは、まるで胸ぐらを掴まれて作品の世界に引っ張られていくような.......そんなハイエナジーな躍動感に満ちている。この躍動感は超絶画力を持つ、Boichi氏だからこそなせる技。この画力を武器に王道バトル展開を突き進むのかと思いきや、マルチバースを予感させる1話の衝撃的なラストは言うなれば“良い裏切り”。早くも来週の2話が待ち遠しい締めくくりとなっていた。
注目すべきは前代未聞の連載形態
作品単体で捉えても話題になる理由が十分理解できる『スーパーストリング -異世界見聞録-』。けれど、本作の驚くべき点は「週刊少年サンデー」だけではなく6月からは「LINEマンガ」、そしてその後は「WEBTOON Worldwide Service」を通じて英語や中国語、フランス語を含めた7言語での連載が始まる........つまり、“Webtoon×漫画雑誌”のハイブリッド型かつ、グローバル同時連載に挑むというところにある。
この挑戦の背景にあるのは、原作を手掛ける尹仁完氏の存在だ。過去に「月刊サンデーGX」にて『新暗行御史』を連載、さらに日韓共同合作で劇場アニメが制作されるという自作がメディアミックスされる経験まで持つ尹仁完氏。そんな、外国籍作家として初めて日本のメジャー漫画雑誌でヒット作を出した彼が2010年に創立したのが、Webtoonスタジオ「YLAB」だ。
「YLAB」はオリジナル作品の制作はもちろん、漫画の流通からグローバルIP事業に至る総合コンテンツ企業として韓国のWebtoon業界を牽引してきた。そのノウハウを活かし、紙媒体でもスマートフォンでも楽しめる“ハイブリッド型漫画”の第一弾として誕生したのが『スーパーストリング -異世界見聞録-』である。