2023年8月にはシリーズ初の3DCG映画が公開予定のアニメ『クレヨンしんちゃん』。アニメ放送開始から30年以上たった現在でも不動の人気を誇っている。主人公のしんのすけをはじめ魅力的なキャラクターが多数登場する本作だが、クレしん映画に登場するヴィランズ、つまり悪役にも印象深いキャラクターが多いのを知っているだろうか。そこで今回は、ファンの間で話題を集めているクレしんヴィランズについて紹介していこう。

公開から20年以上……　今なお愛されるマカオとジョマの魅力

　クレしんファンの間でも特に人気なのが、1996年公開の『クレヨンしんちゃん ヘンダーランドの大冒険』に登場するオカマ魔女のマカオとジョマ。それぞれ男性用と女性用のバレエ衣装のようなものに身をつつんだ、1度見たら忘れられないたたずまいの2人組だ。その人気はすさまじく、公開から20年以上経った現在でも「クレヨンしんちゃん公式オンラインショップ」でマカオとジョマのキャラクターグッズが販売されているほど。

　またマカオは『NARUTO-ナルト-』の自来也や『鬼滅の刃』の鱗滝左近次役でおなじみの大塚芳忠、ジョマは『サザエさん』のフグ田マスオや『名探偵コナン』の工藤優作役の田中秀幸という、大ベテラン声優が努めていることでも有名。インパクトある見た目に反する声優2人のダンディーなセリフまわしは、間違いなくマカオとジョマの魅力のひとつとなっている。

　他にも人気の理由として「いわゆる敵のボスって感じじゃなく、暴力的じゃないところが好き」「頭のキレ、高い身体能力、プロ顔負けのダンスの才能、すべてにおいて無敵すぎ」と2人の魅力を語るコメントがネット上に多く上がっている。

まだまだいる！　忘れられないクレしんヴィランズ！

　クレしんヴィランズの印象深いキャラクターはマカオとジョマだけではない。『クレヨンしんちゃん 暗黒タマタマ大追跡』に登場するヘクソンも人気ヴィランズの1人だ。高い戦闘能力に加え超能力まで操るため、ネット上ではヴィランズ史上最強ではないかという声も多い。ところが脇をくすぐられるのが苦手という、いかにも『クレヨンしんちゃん』らしい弱点を持っているのが憎めないところ。

　また忘れてはいけないのが『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ！　オトナ帝国の逆襲』のケンとチャコ。大人が泣けるクレしん映画と名高い作品だが、ケンとチャコの関係性について公開から20年以上経った現在でも多くの憶測が飛び交っている。2人はなぜ結婚していないのか、不倫関係だったのか、結局作中で最後まで明言されることはなかった。昭和な雰囲気も相まって、哀愁漂う2人のその後が気になってしまうファンが続出したようだ。

　他にもサンバで世界征服を企んだ「世界サンバ化計画」のアミーゴスズキや、地球を温泉で沈めてしまう「地球温泉化計画」を企んだ悪の科学者ドクターアカマミレ率いるYUZAMEといった、目的のクセが強いヴィランズも人気を集めている。

　ネット上では「やっていることはド悪党なのにおバカな見た目で憎めない悪役が多いよね」「歳をとってケンとチャコの気持ちが分かるようになってきた」「ハイグレ魔王とTバック男爵も強烈だったな」など様々な意見が上がっていた。改めて子供のころに好きだったクレしん映画を、ヴィランズに注目しながら見返してみるのもいいかもしれない。