『呪術廻戦』乙骨憂太と『エヴァ』碇シンジは同年生まれ? ナイーブで最強なふたりの共通点を探る

 3月7日は、人気漫画『呪術廻戦』に登場する“もう一人の主人公”乙骨憂太の誕生日だ。Twitterでは「乙骨くん」というワードがトレンド入りしており、ファンアートで賑わうなど人気の高さがうかがえる。『呪術廻戦』公式Twitterでは、記念日の恒例になっているアイコンプレゼントも行われた。

 乙骨憂太はもともと、『呪術廻戦』の前日譚である『東京都立呪術高等専門学校』(※「ジャンプGIGA」にて全4話で連載。『呪術廻戦』のゼロ巻としてまとめられ、映画化もされた)の主人公だ。

 『呪術廻戦』では当初、主人公・虎杖悠仁が通う呪術高専の先輩で、海外に行っているという設定で物語に絡んでこなかったが、日本に4人しかいない特級呪術師のひとりであり、作中最強クラスの五条悟に次ぐ“ジョーカー”的ポジションで人気を高めてきた。乙骨を特級呪術師たらしめているのは、彼に取り憑いた特級過呪怨霊・折本里香(幼馴染の少女)であり、ふたりの切ないストーリーも人気の所以だ。

 作品の時間の流れは現実とは違うため、「生まれ年」がどこまで意味を持つかはわからないが、設定上、乙骨憂太は2001年生まれとされている。同年生まれの有名キャラクターとして、『新世紀エヴァンゲリオン』シリーズの主人公・碇シンジがおり、“陽キャラ”とは言えないナイーブさに共通点を感じるところだ。

 実際、アニメーション(劇場版)の声優はいずれも緒方恵美が担当しており、『呪術廻戦』には『エヴァ』を想起させるシーンも散見されることから、このイメージのつながりは偶然ではないかもしれない。本人は戦いを望まず、しかし期せずして「エヴァンゲリオン初号機/折本里香」という巨大な力を操る能力を持ってしまった、というところも似ていると言える。

 もっとも、作中で描かれている年齢も、境遇や立場も違い、共通するのはあくまで個別の要素で、全体的なイメージは大きく重ならないかもしれない。17歳で比較的落ち着いており、成熟したキャラクターになっている現在の乙骨憂太は、14歳の碇シンジよりやや好感度が高そうだ。他方で、思春期の内に向かう葛藤を色濃く抱え、“見たくない部分を見せられる”感覚も強い碇シンジの方が、さまざまな意味で強烈な誘引力を持ったキャラクターに思える。

 「学年」で考えると、乙骨は3月7日と“早生まれ”であるため、碇シンジの一つ上、2000年9月13日生まれに設定されている渚カヲルと同じになる。世界線が交わり、同じクラスになっていたら、カヲルはシンジに深い関心を示したように、同じく繊細な乙骨にもかかわりを持とうとしただろうか。

 ちなみに、『呪術廻戦』の主人公・虎杖悠仁の誕生日は2003年3月20日。世界的人気作『AKIRA』の主人公・金田正太郎や鉄腕アトムと同年生まれだ。このように漫画やアニメのキャラクターの生年月日を頭に入れていると、作品を超えて想像が広がって楽しいかもしれない。

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